藤治もモンも少しずつ老いていった。じじいとじじいが暮らしていれば、老いさらばえていくことの他にこれと言って語るにたる出来事も身のまわりに起きない。
変化に乏しい暮らしの中では、季節の移ろいはどことなく客人を迎えるような晴れがましいものに感じられる。小さい庭のささやかな開花や紅葉が、藤治を喜ばせた。
藤治もモンも少しずつ老いていった。じじいとじじいが暮らしていれば、老いさらばえていくことの他にこれと言って語るにたる出来事も身のまわりに起きない。
変化に乏しい暮らしの中では、季節の移ろいはどことなく客人を迎えるような晴れがましいものに感じられる。小さい庭のささやかな開花や紅葉が、藤治を喜ばせた。