崑崙山脈(クンルン山脈)は,中央アジア東部の大山脈である。
地理
崑崙山脈(クンルン山脈)は,中央アジア東部を東西に走る大山脈で,パミール高原方面から新疆・チベット間の境界をなして東方へと伸びている。
その北にはタリム盆地,南にはチベット高原が広がり,新疆とチベットとを隔てている。
全長2500km,平均標高が5000m以上,最高峰は7700mを超えており,天山山脈と並んで中央アジア東部における最大級の山脈である。
歴史
崑崙山脈の北麓,タリム盆地の南縁には,山の氷河や雪が溶けた水のためにオアシスが形成され,ホータン(于闐)やヤルカンド(莎車)などのオアシス都市が成立した。
これらのオアシス都市は,古く紀元前からオアシスの道の一つである西域南道のルートとなって発展し,9世紀頃からトルコ系民族が中央アジアを支配するようになった後も主要都市として栄えた。