,,,,,,,ド,,,ン,,,,,,,,,ドン,,,,,,.。    あ,,,,何,,,か,,,,音が,,,,,,している,,,,,,,?,,,,,,,,,

 

  ,,,,,,ドン   ドン,,,,,,    ドン,,,,,,何処から ,,,,,,聞こえる,,,,,,,?,,,,,,,,,

 

  ドン、ドン    ,,,ドン   ドン、ドン、ドン、,,,!あ、玄関だ!

 

 私は 布団を 跳ねのけた。  急いで 階段を降り、玄関のドアを見た。

 

 ドアは すりガラスになっていて、 隣に住む 義母と思しき姿が、 あった。

 

 『どうしたの!?』 『どうでもいいから、早く来て!』

 

 半身不随の義父が、トイレに行った帰りに転び、起き上がれないのだという。

 

 もちろん、90になる 老女に、義父を起こす 力など あろう筈もなく、

 

 私もまた然り、 二階で寝ている夫に 助けを求めた。

 

 午前3時50分だった。

 

     

 

 ドン、ドン、,,,,,,,ドン,,,,,,,,,ドン、ドン、ドン!

 

 また ある時は、夢の中から 引き戻され、慌てて、私は階下に 降りた。

 

 『リリちゃん、私のバッグ、持って行ってないかい?』と、義母。

 

 『持って行ってないよー!』  『ああ、そうかい!』

 

 義母は 隣に戻って行った。    

 

 午前1時だった。

 

 

 こんな事が 何度もあった。

 

 義父が 転ぶのは しょうがないが、年が明けてから、 義母の認知症は

 

 急激に その深刻さを増して行った。