ロクロで器作り 南会津の旅
福島県の会津地方に下郷町という小さな町があります。
その山懐に抱かれた小さな集落の一角に「水車式木工ろくろ体験ができる木地小屋」があるというので行ってきました。
昭和の初期までは会津には多くの木地師がいて、ロクロを用いてお椀やお盆や木工品を作成販売して生計を立てていたそうです。
この木地小屋には、その動力となる水車がまだ保存されています。実際に使用したロクロはもちろん電動でしたが、その水車を見つめていると昔の木地師達が現れくるような感覚を覚えました。
新緑のまぶしい山里で、老練なインストラクターの小椋一さんの殆どマンツーマンの指導を受けながら一日昔の木地師達の生活に思いを馳せることができました。
体験木地小屋はこんなところ
パートナーは直径約30センチの欅のお盆作りに挑戦しています。
木地小屋には4台の木工ロクロがあります。
最初はおっかなびっくりの及び腰で始めた作業にもベテランのインストラクターの指導のおかげで約5時間の作業後、本物の木地師のような余裕が出てきました。(*^▽^*)
出来上がり! 庭に咲いてホタルブクロも一緒に
一方、私は樹皮を生かした器を挽いてみたかったので、玄関脇に放置されていたエンジュの丸太を特別にチェーンソーで厚さ6センチ位に切ってもらいました。
ずいぶん古い材のようで樹皮表面は虫食い、腐朽菌、風雪の作用でボロボロ状態でした。
でもさすがはエンジュ、表面から1センチから内部は殆どきれいな状態でした。
エンジュはとても固い木なので4センチほどの深さまで挽くのにとても時間がかかりました。
樹皮の傷んだ状態はあまり削ったり充填したりせず、そのまま残す事にしました。
虫食いの穴にもなかなか味が出てきたと思います。
同じ体験に参加している男性に 「これ何に使うの?」 と聞かれましたので、
「何に使用するのが良いですか?」 とお聞きしたら、
「お花鉢なんかはどう?」 というアドバイス。
また 「ナッツ入れなんかにはどう?」 なんて言われなかったのが救いでした。
家に帰って、さっそく、ウレタンニスで2回塗装して水を満たしてカタバミの花を入れてみました。