【図①】

　死活の問題です。黒先白死。

　この問題は、白にはすでに１眼あるので、上辺であと１眼作れるか、ということです。

　ところで、白石は二線に４つ並んでいます。果たして、これで大丈夫でしょうか。

【図②】

　１眼を作るためには、白△と両サイドの戸締りをきっちりしなければなりません。

【図③】

　この図は、図②の白△を二線に移したものですが、これで１眼作ることができます。

　とすると、最低でも５つ並んでいなければならないことになります。

　問題図は４つですから、１眼できないことになります。

【図④】　

　まず、黒１と打って４つにして捨てます。ここを白に打たれるわけにはいきません。

【図⑤】

　白は、白２と取らざるを得ません。

　そこで、黒イ、黒ロと順次内欠いていけば眼はできません。白死です。

【図⑥】

　では、二線の石で２眼作るためにはいくつ並んでいなければならないでしょうか。

　１眼で５つですから、２眼はその２倍の１０でしょうか。

　しかし、よく見ると黒×が二重壁でダブっていることがわかります。この黒×は省くことができます。

【図⑦】

　黒×を除き、黒△を二線に移したものです。黒石は全部で８つ並んでいます。

　囲碁格言「六死八生」の『八生』です。

【参考・引用図書等】

・日本棋院「初段合格の死活１５０題」（囲碁文庫、２０１８年）

死活の紐解き③