街マーケティング

街マーケティング

「住まい探しや出店は、まず街を選べ。」と言われます。エリアマーケティングの専門家が
街選びに役立つ、「元気な街、話題の施設」を紹介します。

エリア分析や店舗開発のマーケティング・スタッフが見た地域(県民)性、街、話題の施設をコメントしています。

-日常生活に活かすマーケティング思考でチャンスリッチに-
 

●イントロダクション
 

 あまりマーケティングになじみのない方へ、日常生活に活かすマーケティング思考をテーマとした「日々マーケティング」の第2回です。

 好きで得意なこと、強みを発見する「自己分析の方法とは?」

 自己分析のメリットは、まず自分が好きなことを発見、そのことの先を読みやすくします。そして将来の目標も立てやすくなり、ストレスなく行動、結果としてチャンスが広がるということです。

 

●自分発見の陥りがちな失敗。

 自分発見のツールとして、最近はAIを活用したものも簡単にトライ出来ます。私も好奇心からIBM AI ワトソンでセカンドキャリアの診断をしてみました。これは、web上でいくつかの質問に答えると、ワトソンが適職を導き出してくれるというものです。

 

(IBM 適職診断サイトより)
https://www.ibm.com/thought-leadership/jp-ja/super-aging-society/meet-your-second-life/


 実施してみた結果は、何と「パン職人」。あまりの意外さに「えっ!!」となってしまいました。実は、ここに自分発見の落とし穴があります。

 自分発見で陥りがちなのは、パン職人などいきなり具体性を求めてしまう事。考える幅を一気に狭めてしまいます。自分のことを考えると、本質「職人」というのは納得できます。マーケティング業務に就いていますが、根っこは、こだわりを捨てきれない職人と思っています。

 このように、メタ認知というか、根柢の部分、本質は何だという事に注目した方が自分発見の可能性が広がります。


●直感的に捉え、論理的にスクリーニング

 大きく考えて、自己発見は2ステップに分けて考えた方が納得できる結果となるようです。

 第1ステップは、自由に自分の好きなことを思うことが大切です。そのため、あまり分析的、論理的に考えない方が効果的です。第2ステップとして、マーケティング・フレームワークを使って、その好きなことが活きる場面を発見するスクリーニングとして使うと、よりハッキリしてきます。

 第1ステップの自由に思う方法として、例えば、以下の2つの方法があります。

 一つは、他者視点で、特に社会経験の豊富な人から評価していただいた言葉を思い出してみることです。自分の例で恐縮ですが、私は、諸先輩による次のような言葉が記憶に残っています。

 「先を読むことが出来る」
 「情報・知識を行動に移すことが出来る」

と言われたことです。実際、前例のないイノベーション好きな点を言い当ててくれていると思っています。

 二つ目は、自分視点で好きな格言、ことわざを3つくらい上げてみると、自分の志向とか好きなことが浮かび上がってきます。例えば「出たとこ勝負」の人と「石橋をたたいて渡る」人は行動志向が異なります。私の場合は、「鶏口となるも牛後となるなかれ」「傀より始めよ」「得手に帆上げて」が好きで、先の諸先輩からの言葉とシンクロしています。

 こうした思考をすることで、ぼんやりとでも自分の志向性が浮かび上がってくるはずです。


●マーケティング思考「VRIO分析」を応用してスクリーニング
 

 このようにして、根底的な自分の志向性が浮かび上がってきたら、それが実際に活かせる領域はどこかマーケティング・フレームワークを使って方向付けます。ここでは、VRIO分析(ブリオ分析)をベースに準用します。

 自分のリソースを、価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣可能性(Imitability)、組織(Organization)の4つの視点で評価することで、 自分の強みの質と、その領域での競争力を確認し、優位性の維持や更なる向上に向けた効果的な行動を取ることが可能となります。

■VRIO分析応用チャート
 

 想起した自分の志向性とそれを活かす領域を考えます。例に上げた職人的志向性で、パン好きの場合の「パン職人」で独立した場合を想定例としてVRIO分析を使ってスクリーニングしてみます。

1ステップ「経済・社会貢献価値」
 焼き立てのパンを提供することは十分、経済性も社会的意味もあります。YESとします。

2ステップ「希少性があるか」
 最近高級食パンが注目されているように、商品のコンセプト次第では希少性(オリジナリティ)を発揮できると思われます。例えば、品揃えにベーグルを特徴とするなどです。

3ステップ「真似され難いか」
 ベーカリーは、技術があり価格勝負しなければ、隣に大手コンビニが出店しても差別化できるはずです。

4ステップ「組織化できるか」
 商品コンセプトが独自で、それが顧客支持されるように努力すれば、商圏も広がるし、組織化、企業化していける可能性もあるわけです。ここでは、オーナーショップを目指す、あるいは組織化・企業化を目指すは個人の志向性にあると考えました。

 途中段階で、もし個人的な独自の強みや継続的な強みにならなかった場合は、起点に戻り、パンからパティスリーなど別の領域を変えて再度スクリーニングしてみます。何度か繰り返す中で、自分の志向性を活かせる得意なことやりたいことが浮かび上がってくるはずです。

 こうしたプロセスを踏むことで、比較的自然に自分発見が出来ることになるはず。あとは、この強みを伸ばしていけば良いことになります。

 いかがでしたでしょうか。一気に職種で考えるより、このような手順を踏んで思考を進めていくと比較的自然に自分の思いにつながりやすくなるようです。