TS940S修理(電源修理の脱力感の巻) | ににとみるくの日記

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さて、今回は無線ネタ。

 

ジャンクで買って、その後電源が入らないことが判明して修理をしていたTS940Sですが、その後回路図とにらめっこを繰り返し、いろいろシミュレーションを図り、不良部品の当たりをつけて交換をしていたわけなんですが、一向に回復する兆しがありません。修理の対象になる回路は、赤い点線で囲まれた部分が基本となります。

電圧が規定まで出ていないわけなので、最初は基準電圧を作っているツェナーダイオードD3のショートを疑い、交換してみました。で、変わらないのでQ1にパラになっている抵抗を外してチェック。VR1の不良も考えられるので、これも交換。しかし何も変わりません。で、修理の定番、特に電源回路では高確率でNGとなる電解コンデンサーを外してチェック。経年劣化で多少の容量低下はあるものの、問題となるようには思えない程度(最大で3割減)ですが、一応交換。でも、治りません。

 

そこではたと気がついたんですよ。そういえば基板の裏側に何やら部品番号が付いていない、ジャンパのようについている抵抗が2本あった。これ、どこに繋がってるんだろうと。

 

通常、こういう部品のつけ方ってメーカーがマイナーチェンジとかで不具合対処した時に行うことがあります。てっきりそういうものだと思っていて、見過ごしてました。で、これを回路図に反映したのが次の図。

吹き出しで書いてあるのは、不具合として現れていた症状です。

赤く追記してある抵抗2本が当該の追加されていた部品。まったく意味わかりません????何がしたかったの??

 

Q1のコレクタに入っている4.7Kオーム、これが2N5885のベース電圧を引き下げていた犯人です。抵抗の分圧比からするとなんか数字が合わない気もしますが、少なくともここにアースへ向かう抵抗はおかしいです。

ついでに、Q2のベースに入っている抵抗も意味がわかりません。何がしたいのか?

 

両方とも外しました。で、基板を本体に戻して電源を入れてみると・・・無事ランプ点灯です。スピーカーからはノイズが聞こえます。予想は的中です。

 

そういえば、最初に蓋を開けた時、ハーネスが「ねじりっこ」で2箇所束ねられているのを発見していました。電気装置の中に針金で出来たねじりっこは好ましくないので早々に外しましたが、この時点で誰か素人が手を入れており、訳のわからないことをしている可能性を疑うべきでした。ここまで気がつかなかった自分が残念。

 

とはいえ、とりあえず正常に電源も入り、電源周りのその他の部品も致命的な劣化を起こしていないことがわかりました。これで次のステップへ進めます。よかった。