漢方薬は万能か? | 栄養学に疑問を持つ50代栄養士のシンプル起業術

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漢方薬は万能か?

 

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私はかなり前ですが西洋医学に失望し、漢方や鍼灸の勉強をしていたことがあります。

したがって東洋医学も全否定はしませんが、最近の診療手法はかなり狂っています。

 

 

たとえばそもそもの東洋医学は、食や気功、精神性や姿勢が重要な要素を占めていましたが、今は漢方薬をいかに売るかや、やいかに鍼灸に通ってもらうか、が主眼のようになってきています。

 

 

「漢方薬は体質を変えてくれるから、飲み続けなさい」などと言って売っている傾向があるようですが、漢方で体質なんて変わりません。

本来は漢方薬も鍼灸も病気になった時だけに施した対症療法です。

 

 

有名な韓国ドラマ「チャングムの誓い」をご覧になった方は、思い返してみてください。

皇帝でさえ、毎日漢方薬を煎じて飲むようなバカな真似はしません。

病気になった時にだけ、鍼灸と併せて一時的に利用していただけです。

やはり、皇帝の健康を管理していたのは、食官(食を司る官位)だったのです。

そしてこれはあらゆる古典医学では共通のことなのです。

 

現代西洋医学は戦場医学から始まったアロパシー医学=対症療法ですが、対症療法だから間違っているわけではありません。

心筋梗塞になったり重症感染したり吐血したり車にはねられたら、対症療法は効果を発揮します。

 

 

問題は慢性的な病気=現代的な病気です。

たとえば癌、膠原病、アレルギー、難病、精神病、遺伝病などは、対症療法では治らないばかりか、続けるとより悪化してしまいます。

 

 

所詮ホメだろうがフラワーレメウィだろうがサプリだろうが水素水だろうが、漢方や鍼灸と同じ対症療法に過ぎません。

最も重要なのは基礎的な日々の食事と精神であって、自然治癒力を上げる未病を防ぐことが最も重要です。

 

 

未病とは病毒を取り去れば百病発する時なし、これ未だ病ざるを治すという考え方で、いわば悪しき病根が発症する前に排除しておけば病まないということです。

 

 

対症療法という考えはあらゆる人々に広がっていますが、視点を変えると社会でも対症療法しかしておらず、世の中のために活動しているという人々もまた、対症療法の権化です。

 

 

わかったふりをしても「目先よければ、すべて良し」にとらわれ、「とりあえず痛みをやわらげて」「急いで咳を止めてくれ」「早く熱を下げてほしい」と、社会問題を取り扱う視点が同じです。

 

 

病気も政治も経済も皆そうですが、対症療法的手法から離脱しない限り、ずっとこのままなのです。

 

内海聡さん

 

 

 

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