xよりシェア記事です。
泉大津市南出賢一市長のポスト
↓
長文になりますが一人でも多くの人に読んでもらえると嬉しいです。
米どころの滋賀県野洲市さんと農業連携協定を締結しました。令和4年から手掛けてきた農業連携は北海道から九州までで、これで全国10自治体目になります。
令和の米騒動が起こることを見越して、生産地からダイレクトにお米を調達する市独自のサプライチェーンを構築してきました。
これにより、就学前と小中学校の給食や、出産月まで毎月10キロの金芽米を無料でお届けするマタニティ応援プロジェクトで使用するお米については安定確保が実現しています。
さらに、2025年も米不足になる可能性があることから、東洋ライスさんと覚書を締結。今後、市内で流通する米が不足した際に、同社から最大50トンの「金芽米」を市民に供給可能な体制を構築しました。
これでも全市民の米不足や価格高騰対策が追い付きません。
大阪府の食料自給率はカロリーベースで約1%です。市域面積14平方㎞でその内、農地面積が2.4%の泉大津市の食料自給率は1%もありません。我々都市部に住む人間は、農村がないと生きていけません。生かしていただいてます。お金があるから買えるという発想を変えた方がよい時代だと思います。
食料問題、米不足が深刻化する中、農村をもつ自治体と連携して共存共生のサプライチェーン(流通の仕組み)をつくることがとても重要です。 いつもの仕組みが、もしもの時に役立つような取り組みを心がけています。 泉大津市にとっては市場に左右されにくい食糧の安定的確保と健康増進。連携自治体にとっては農業生産の維持。
なぜこのような取り組みをはじめたのか?
①農家さんの高齢化(平均年齢約70歳)。どんどんやめていく。
②実質の減反政策。米づくり離れを促進させるような政策誘導
③流通構造が複雑で、農家が稼げない。新規就農者も定着しにくい。
④資材価格の高騰
これらにより、お米をつくっても稼げないどころか赤字でつくっている。高齢化でどんどんやめていく。「あと5年続けられるかどうか」という声を全国の連携先自治体や農家さんから毎度のように聴いてきました。
日本では農業が少ない都市部に人口が集中しています。
生産の維持すらままならない状況で、ひとたびなにかあれば米騒動が起こることは火を見るよりも明らかでした。
そして、最近わかったのは、国民が米の価格高騰で苦しんでる中、2024年の米の海外輸出が過去最高ということ。国家の安全保障や国民生活の安定のためには輸出の前に、国内の安定供給が最優先ではないでしょうか?
日本国民を苦しめ、さらに国家の安全保障が揺らぐ政策がずっと続けられてきているとぼくは考えています。
つまり、今回の米騒動は今にはじまったことではなく、過去何十年間も続けられてきた政策の結果です。そもそもの根底にある国家の食料安全保障、国民生活の安定という観点から優先順位が間違っていると思います。本末転倒の国政です。
農業は国家安全保障の根幹です。
今の流通構造だと生産量は減る一方でしょう。都市部への供給量が減っていったときに何が起こるのかを想定しながら、何ができるかを突き詰めて考え続けてきた結果、今の取り組みに至っています。 水にしても食べ物にしても、都市部に住む人間は、農山村がないと生きていけません。
お金があるから当たり前のように食べ物が買える時代ではなくなりつつくらい事態は深刻化しています。
我々都市部の人間は農村に生かしていただいている。ないと生きていけません。 そのことをもう一度皆さんと思い出しながら、日ごろから農村を支え、貢献しながら、仕入れさせてもらえる共存共生の関係となる新たなサプライチェーン(流通の仕組み)づくりに挑戦しています。
この仕組みにより、何があっても泉大津市民が食べていくことができるように、に加え、人口が多く農業が少ない都市部がこの仕組みを導入することで、日本全国の農村地域を支える共生の仕組みに繋がると考えています。
日本の農業を守ることは、日本人の命を守ること。 自然環境により優しい食べ物をいただくことで、日本人の健康を守る。
国家の安全保障と健康な生活の大前提であり基盤です。
人口の多い都市部とそこに住む人がこのことに気づき、同じような行動をとってくれることを切に願っています。
そのために行動を続けます。
長文になりますが一人でも多くの人に読んでもらえると嬉しいです。
— 南出賢一 /大阪府泉大津市長 (@minakenbo) March 28, 2025
米どころの滋賀県野洲市さんと農業連携協定を締結しました。令和4年から手掛けてきた農業連携は北海道から九州までで、これで全国10自治体目になります。… pic.twitter.com/V0Lq4aFUze
メルマガはこちら
▼ ▼ ▼
(小林裕子食養コンサルティング事務所)
活動拠点:仙台・東京・神戸
営業時間:土日祝を含む9:00~20:00
お問い合わせはこちら