はい,今回はコメントで一番多く質問をいただいている
オーダー方法について,記事にしていきたいと思います。
かなり長めの記事となりますので,気になる項目以外は飛ばしてください。
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オーダーの前にチェックしておいていただきたいことは,
①お金を出す用意はあるか。
②クレジットカードはあるか
③自分に合っているバットのサイズは分かっているか
④アカウントは作成してあるか。
です。
この4点に当てはまらない場合は,オーダーは推奨いたしません。
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今回は,最近オーダーすることの多いVictus Sports(ビクタス)の例をとって紹介いたします。
Pro Reserveとは,平たく言うとプロ支給モデルってことです。
使っている木材の質は、素人が使う分には、たいして差はありませんが、会社によっては、木のグレードを細かく決めている会社もあり、オーダーする際に追加料金を支払うことで、MLBのプロ選手が使っているバットと全く同じグレードの木材が使用されたバットをオーダーできる場合があります。
ビクタスやマルッチは元からプロ品質のものですので、そのことに関しては心配ございません。
Victusのプロリザーブモデルは$189となかなか高額です。
最初に読んでほしいのが,商品ページの一番下にあるモデルの紹介です。
用語について一つずつ解説させていただきます。
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Knob(ノブ)・・・手のひっかかり部分のことです。
形状はいろいろなものがあります。バットの性格を決める部分といっても過言ではありません。
バレルサイズの次に重要な部位です。いろいろな種類があるので紹介させてください。
regular(レギュラー)・・・
最も一般的な形状で、ノブとハンドルが直結しているタイプです。数多く知られていますが、ロビンソン・カノのRC22などが有名です。
traditional(トラディッショナル)・・・
ノブに対してハンドルがわずかに太くなっているタイプです。言わずと知れた名作、C243型のバットはすべてこの形状です。
flare(フレア)・・・
ハンドルがふわっと広がるようになり、ハンドルとほぼ一体化している形状です。アルバート・プホルスのAP5に代表されるように、スラッガー向けのモデルに多く採用されています。
no konb(ノーノブ)・・・
別名コーングリップ。ハンドルとノブが一体化しており、引っ掛かりが存在しません。手への負担が非常に大きく、よほどのパワーヒッターでないとおすすめしません。ジャンカルロ・スタントンのG27、エリック・ホズマーのHOS35などが有名です。
Axe(アックス)・・・これは極めて特殊です。
斧の取っ手のような形状をしており、スイングの軸がブレにくい・・・らしいのですが、個人的にはあまり打ちやすく感じませんのでオススメしません。過去にX4というモデルやそのほかいろいろなアックスモデルのバットを紹介しておりますのでご覧になってください。
(ちなみにアックスモデルはだいたいどこの会社も割高です。+$20~$40ぐらいがほとんど。)
これに加えて、よくSlightという言葉が前についている場合があります。これは「わずかに」という意味ですので、上の写真のようなSlight flareとは、「わずかにフレア型」ということです。
(まぁ実際はC353型のバットはガッツリフレア型なんですがね・・・)
たいていの会社は写真をちゃんと載せてますので、目視で確認してください。
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Handle(ハンドル)・・・両手で握る部分のことです。
形状うんぬんというより、太さについての記述がされている場合がほとんどです。
Thin(ティン)・・・細めです。だいたい23mm前後の直径のものを指します。
Medium(ミディアム)・・・一般的な太さです。24㎜前後の直径のものを指します。
Thick(ティック)・・・太めです。24㎜後半か、これを超える太さのものを指します。
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Barrel(バレル)・・・打撃部分の大きさのことです。
※ここでの記述に関しては少々会社によって違いがあり、直径について書いてある会社もあれば、打撃部分の長さや広さについて書いている会社もあります。ビクタスは、長さや広さについての記述です。
Large(ラージ)・・・
広く長い打撃部分です。少々のミスショットを恐れないスラッガー向けです。ただ、打撃部分が長くなると重くなることは避けられません。ビール瓶型や、頭でっかち型のタイプが多いです。
Medium(ミディアム)・・・
ごく一般的な打撃部分です。必然的にバランス感覚のよいモデルが多く、こだわりが特にない方にはオススメです。
Thin(ティン)・・・
極めて細めなバレルです。有名メーカーのモデルにはほとんどありません。フィールはかなり手元よりになるため、スイングは軽くなりますが、バレルが細いとゴロショットが多くなるので、練習用でもない限りオススメできません。
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Feel(フィール)・・・スイングした時の重さの感覚を示しています。
End-loaded(エンドローデット)・・・
いわゆるトップバランスです。重いです。
Balanced(バランス)・・・
いわゆるミドルバランスです。軽いです。
これについての記述がないメーカーが割とよくあるので、フィールの見分け方をば伝授しましょう。
広いバレル+細いハンドル型・・・ほぼ確実に重いです。トップバランスが多いです。
メディアムバレル+細いハンドル型・・・重さも感じつつ、スイングもしやすいです。
広いバレル+太いハンドル型・・・ちょうどいいバランスです。ただ握りにくい。
これに加えて、目視でノブのサイズも確認すると良いでしょう。ノブの大きなバットは、重心が手元に少し寄っていますから、本来のフィールよりも軽くなっているのが常です。サムバット社の2K1なんかがこの部類ですね。
広い上に太いバレル+細いハンドル+でっかいノブでバランス調節しているわけです。
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Wood(ウッド)・・・木の種類のことです。これに関しては後程詳しく説明します。
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Warranty(ウォレンティ)・・・これは不良品保証のことです。
ビクタスは45日間の保証期間を設けています。これは45日以内なら折れたら返金or新品あげますということです。自社製品の質の高さへのプライドの現れですね。
ちなみに45日で折れたことなんて一度もありません。ビクタスのバットは非常に丈夫です。
他社の例ですと、チャンドラーなんかは50回打撃までなら折れたら返金しますというのがあります。
ただ!投げたり、自分で叩き折ったりしたものはもちろん保証対象外です!注意してください。
あと、ケージバッティング(バッセンのこと)も対象外です。あくまで硬式球のみです。
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ここが読めたら,次はオーダー項目の選択です。
まずは購入するバットのカラーリングを決めましょう。ここをいい加減にしてしまうと,後々後悔が残りますので慎重に決めましょう。
HANDLE TONEは文字通り,ハンドル(グリップ)部分のカラーリングです。
BARREL TONEとは,打撃部分のカラーリングです。
いずれも,サイト記載のカラーパターンより明るめの色で届くことが多いので,少し暗めの色がおススメです。
ハンドルやバレルのカラーリングの覧の下にあるFINISHについては、
Glossy(グロス)・・・
光沢のあるラッカーコートがかかったカラーリングです。
だいたいどこのバットもこれですね。特にVictusのラッカーコートは分厚くてきれいです。
Flat(フラット)・・・
いわゆるマットフィニッシュというやつです。艶消し加工がされたカラーリングで、通常より暗く感じる色合いになります。
Unfinished(アンフィニッシュ)・・・
無加工です。塗装も何もしない、研磨された後そのままの状態です。
LOGO COLORとは,バットのロゴのカラーリングです。
非常にたくさんの中から選べて楽しいですが,私のお勧めはゴールドクロームですね!
次は,バットのスペックを決めていきましょう。
これはカラーリング以上に慎重に決めないといけません。
実際の使用感を決定しますからね。
WOOD TYPEとは,木材の種類を示しています。
Mapleは楓(かえで)の木です。
真っ白で木目が綺麗に詰まった見た目が特徴であり,一番硬質な素材です。
現在のMLBでは一番使用者が多いと言われています。
打撃感の特徴としましては、硬質で握り手への負担が非常に少なく、ボールを素直に弾き飛ばしてくれます。しなりのある打撃が好きな方には不評ですが、これ以上にボールをシバき倒すことに特化した木材はありません。また,非常に耐久力があるのが特徴であり,メイプル製のバットは「真芯で捉え続ける限りは永久に折れない」なんて言われてます。
真芯でなくとも、ミスショットに非常に寛容なため、高額ではありますが初心者の方にこそオススメしたい木材です。
Ashは,ホワイトアッシュ(北米タモ)の木です。
メイプルと同じく、非常に硬質であり、メイプルほどではありませんが、持ち手への負担は少なくて、素直にボールを弾き返してくれます。ただ、木目が非常に粗いことが特徴の一つでもあり、それゆえにクラック(損傷)も多く、木目が剥がれてしまうこともあり、短命に終わってしまう場合があります。また、水分をよく吸うので管理も難しく、少々手間のかかる木材です。
ただし、木目のデザイン性は多いの選手に愛されるところであり,カープの菊池選手のように焼き入れ加工されたモデルを使っている選手は多いです。(ちなみに菊池はSSKユーザー)
価格も、メイプルのモデルと比べると格段に安く、値段的にメイプルに手が出せない方にはオススメです。
Birchは,樺の木です。
やや肌色かかった色に,木目がしっかりと詰まった綺麗なボディが特徴の木材です。最近になって使用する選手が少しずつ増えてきた木材です。特徴としましては、メイプルにも負けず劣らずの硬質な木材であることが挙げられます。打撃感はメイプルとほぼ同じで、耐久性能(まだ折ったことがないので分かりませんが)も、メイプルとほぼ変わりません。見た目の美しさではメイプル以上かもしれない非常に魅力的な木材です。価格帯的には、少し前まではメイプルより若干安かったのですが、性能が証明されていくにつれて、価格もメイプルと同じになってきました。
豪快な打撃が有名なカルロス・ゴンザレス選手が使用しているB45社のバットはすべてBirch木材が使用されている通り、MLBでも十分に通用しています。買って損はありません。
他にも、レッドソックスの名手ジャッキー・ブラッドリーJr選手もBirchのバットを使っています。
ここまで、木材の特徴についてみてきましたが、最終的に私個人のオススメですが、初心者、プロ問わずメイプルです。硬質で弾きもよく、ミスショットにも寛容!練習用、実戦用両方に用いることができるでしょう。
次は,バットの長さや重さについてみていきましょう。
BAT LENGTH・・・
バットの長さです。数値はInch(インチ)表記となっています。
私がよく注文するサイズは34インチ(86cm)ですが,
バットの長さは使い心地に一番影響しますので,自分の身長にあったサイズを注文しましょう。
(ちなみに身長170cmぐらいの人の適正サイズは33インチぐらいと言われています)
Googleで「インチ センチ」と検索すると換算してくれるエンジンが出るので便利ですよ!
せっかくですので、MLB規格で見てみますと、スタントンやハーパーと言った190cmプレイヤーは34インチモデルを使っている場合が多いです。ただ、トラウト、コレアなどの選手は33.5インチのものを使っていたり、スイングのタイプ(大振りかシャープか)によって長さは変えるといいと思います。
ただし!飛ばしたいなら長ければ長いほうがいい!ミスショットは恐れてはいけません。
BAT WEIGHT・・・バットの重量です。
これが欧米特有の一番分かりにくい表記かもしれませんが,中身は単純です。
-3というのは,インチ数-3オンスという意味です。つまり,34インチで31オンスのバットを買おうと思えば
34-31=3 つまり -3 を選択すれば良いというわけです。
ちなみに31オンスというとグラム換算だと880gで,一般的なプロモデルは32オンス(およそ900g)です。草野球などで軟式と混ざってプレイする場合は、かなりオススメです。日本製の糞雑魚中身スカスカ軟式ウッドバットなんか使うよりよほどオススメです。
CUP STYLE・・・
バットのトップ部分のカッピングの深さを聞かれています。カップが深ければ深いほど、重心は手元寄りになり、スイングウェイトは軽くなります。
過去に注文したものを例にしてみると,フルカップだとこんな感じですね。
カッピングは割と軽視されがちなんですが,バットの重心がかなり変わりますので超重要です。
フルカップで掘ると,重心が2cm近くも移動するわけですからね・・・。
初心者やアマチュアプレイヤーの我々にはフルカップがオススメです。
フルカップで掘っておけば、トップバランスのモデルでも割と軽くなります。
CUSTOM ENGRAVING
・・・バットに名前をレーザー刻印してくれるサービスです。
プロの選手のような気分を味わえるサービスで,自分の知っている限りではオーダー可能な会社はどこもやってくれています。
ただ,実際に存在する(していた)プレイヤーの名前は刻印することはできません。
これは、どこの会社も同じ。
ビクタスのおもしろいところは,さらに品揃え豊富なノブステッカーを選択できるところ。ノブの底に貼りつけるステッカーは$5で選択可能です。こういう遊び心のあるところも、ビクタスのいいところですね。
もちろんNoneを選べば,無しにできます。
これに加えて、マルッチ社やルイスビル・スラッガー社のようにグリップテープをオプションで付けることができる会社もあります。
さぁここまで来たらあと一息でオーダー完了です。
ORDER PROCESSING・・・製作期間の長さについての項目になります。
Expressを選択すれば+$25の課金が発生しますが,一週間で発送してくれます。他社のオーダーを見てもほとんどの会社がこのシステムを採用しています。値段こそ上下しますが、金を出せばそれだけ高いサービスを受けることができるというのは、どこも一緒ですね。
今の時期ですと2週間ぐらいでだいたい作ってくれるので,無難にStandardを選びましょう。
QUANTITYで数量を指定し,ADD TO CARTでカートイン!
さぁ次は決済の方法についてです。
カートからCHECK INをクリックすると決済画面に出ます。
いきなりお買い上げありがとう!なんてことにはなりませんので,ご安心を。
Shipping Address・・・送り先です。
表記の仕方は、アメリカは日本とはほぼ真逆です。最初に郵便番号を入れるところは一緒なんですが、住所は、番地→都道府県といった感じで入力しないといけません。
例を挙げますと、
「東京都大田区山王1丁目3番地」に住んでいるとします。
そうするとSannou 1-3,Oota - ku,Tokyo - toみたいな感じです。
最近は親切なサイトが増えてきまして、ちゃんと国や都道府県を選択できる場合も多いです。
ちなみに上の住所は大森貝塚のある場所なので実際には住めません(笑)
分からない項目については,また質問してください。
ただ、商品の発送方法についてですが,私は北米にある個人輸入仲介業者を利用しているのでこのような選択肢になっています。
このような場合は、仲介業者の住所をShipping Adressに入力しましょう。届いたら向こうさんがうまいことしてくれます。
送料は日本へ直接送る場合は$120ほどかかりますので,ご注意を。一番安いもので,だいたい発送してから1週間、もっと高額なものを選ぶと,それだけ早くつきます。
Billing Address・・・支払先です。
これは,送り先関係なくクレジットカードを入手したときに登録した住所を入れましょう。仲介業者を頼る場合によくあるミスで、Shipping Adressと同じアドレスを入力してしまう場合があります。お金を払うのは自分ですので、必ず自分の住所を入力してください。
Payment・・・支払方法についてです。私が今までにネット注文してきた会社は100%クレジット支払でした。最初に書きましたが、カードがない人は残念ですがあきらめましょう。
Credit Card Numberは,クレジットのナンバーです。カード表面の16個の数字を入力しましょう。
Expirationは,有効期限のことです。09/20(2020年9月まで有効の意味)みたいにしてカードに書いてあると思います。
Name On Cardは,カードの名義人のことですねTARO TANAKAみたいに表記されてるやつです。日本と北米では姓名表記が反対になっていますが、カードの姓名表記は世界共通です。そのまま入力しましょう。
CVVは,カード裏面にあるセキュリティコードです。ちょろっと書いてありますので見つけてください。
ここまで入力し終えたら終了です。
届くのを待ちましょう!
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◯輸入する際の手数料について
我々が海外製のバットを、海外の会社から買い、それを日本へ届けてもらうことを個人輸入というのですが、この場合だと、2つほどパターンがあるので、ご紹介させていただきます。
①直接送ってもらう
私がよく利用する会社では、サムバット、マルッチ、ビクタス、オールドヒッコリーは直接日本へ送ってくれます。他の会社は、あんまり試していませんが、トゥッチランバーやドーヴテイルなんかも直接送ってくれるようです。
ただ、ここでネックになるのがその代金!
サムバット、マルッチ、オールドヒッコリーはまだ安い方(と言っても$70ぐらい取られる)
ビクタスとかドーヴテイルは$120も取られる!!!!
バット一本買うのに掛かるコストとしてはバカになりませんので確実に届くとはいえ、慎重になった方が良いでしょう。(ただ、確実に届きますし、時間も一週間もかかりません)
②代行業者に頼む
輸入費用が高額であったり、そもそも日本へは送ってくれない会社は代行業者を利用するのが良いでしょう。私が利用しているところは、だいたい5000円~7000円ぐらいで送ってくれます。
あ、でも2本買いしたりとかが多いので、軽ければもっと安くなるはずです。
これに加えて、追加関税がかかる場合がありますので合計だと9000円ぐらいになりますかね・・・。
これしか手段がない場合は、もちろん使用推奨ですが輸入費用を見比べて、より安い方を選択することをオススメします。