問題作というと大袈裟かもしれませんが、一石を投じる作品かもしれません。
現代プログレッシブロックを代表するバンド、プロジェクトの一つ
Frost*
Day And Age
- Day And Age
- Terrestrial
- Waiting For The Lie
- The Boy Who Stood Still
- Island Life
- Skywards
- Kill The Orchestra
- Repeat To Fade
スタジオアルバムで4枚目、先日発売された新曲と旧曲の未発表バージョンやライブを収めたBOXセットも含めれば5枚目の作品となる今年リリースされたニューアルバムです。
その他に2枚組ライブアルバム1枚とスタジオライブが1枚)
このアルバムの何が問題かというと、
このアルバムには
ギターソロ及びキーボードソロが無い!
一切ありません!
これはかなり凄いし、大胆不敵。
ある意味これぞプログレッシブ。
おもろいことやりますね!!
テクニック的にも秀でた人達の集まりですから、これまでのアルバムも当然ながらソロ、技術も売りの一つでありました。
確かに現代のへヴィロックやメタルバンドではギターソロが無いというのは珍しいことでは無くなりましたが,プログレッシブロックと言われるバンドで、しかもこれまでかなりテクニカルなソロを披露してきたバンドがソロを一切排除したというのはかつてあったのかな?
自分は記憶にないなあ(゚Д゚;)
ソロを排除したことにちょっと度肝を抜かされましたが、毎度ながら相変わらずハイセンスな曲が多く、特に前半の充実度が素晴らしい。①②③④⑤と前半全部(^-^;
Day And Age
女の子の明るい語りに始まりアップテンポな演奏に突入する①。いきなり10分超え。
しかしこれでもソロは無し(笑)
※PVはショートバージョン
Terrestrial
Jemの見事な歌唱が聴ける③は音源無し。
The Boy Who Stood Still
POPセンスが光る④.デジタルビートっぽいアプローチは他のプログレバンドには無い見事なセンス。
僕はGuitar Shop時代のJeff Beckを思い出しました。
※音源はインストバージョンしかありませんでした。
Island Life
POPでアップテンポな⑤。Synchronicityの頃のPoliceを彷彿させる曲ですね。
アルバムでは一番好きかも。
主宰者であり頭脳といえるキーボード兼ヴォーカルのJem Godfrey、元々が作曲家でありプログレ畑とは違うPOPミュージックで仕事をしてきた為か、セオリー通りとはいかない展開や、覚えやすい歌メロなど他のプログレバンドとは一線を画す。
ギター兼ヴォーカルのJohn Mitchellも自身のリーダーアルバムより、アレンジセンスが高い相棒が居るほうが光る気がするなあ…。It Bitesの時もそうだけど…。
ちなみに前作の後、ドラマーが抜けたので今回はKaz Rodriguez、The DarknessのDarby Todd、King CrimsonでおなじみPat Mastelottoの3人のドラマーを起用。
ギター、キーボードのソロが無い分、リズムが際立ってるね。上手い!
今回のアルバム、ネットではもろ手を挙げて最高傑作だと推す声もあるようですが…。
このソロを排除したアプローチは恐らく賛否あるでしょうね。
自分はこれはこれでOK!!
でも次のアルバムがどういう新たなアプローチをするのかこれで楽しみになりました。
なので、もし彼らを始めて聴いてみたいと思うなら
やっぱファーストであるMilliontownをお勧めします。