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このポスターを目にしたのはいわてアートサポートセンター

でした。


岩手県民会館大ホール、そのわりには

あんまり大々的なポスターというか、宣伝じゃないなあ

と思いながらもずっとひっかかっていて。


東日本大震災で被災した東北の工場の再起の

物語なんだろうな、とざっくりした予想をしていたのですが、


そんなざっくりした予想を裏切る、パワフルで

楽しい舞台、震災復興に一歩踏み込んだ諷刺の効いた歌や、


ミシン工場らしくカラフルでちょっと70年代風の派手めの衣裳、


どれもこれも想像していたものとはちがいました。


なにより、私はモデルとなったのが久慈のミシン工場だとは

しらなかったのです。



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開演25分前に到着という、私にしてはかつてないほどの

余裕ぶりだったので、


この久慈ソーイングさんの職人さんが制作したシャツも

ゆっくり手に取って、このプロジェクトの支援をしている方の

お話もうかがうことができました。


全国から集められた着物や浴衣は、もともとはご遺体にと

届けられたものでした。

お芝居の中でも、水着やインナーなどのストレッチ性のある布地の

縫製技術の高かったミシン工場が、


津波によってミシンも泥水をかぶり、必死で洗浄し、ミシン油を挿すものの、

もうもとのような仕事は望めない。また水着を生産する季節は終わってしまい、


次のシーズンまでには縫製工の失業手当も切れてしまう。




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現在、久慈ソーイングさんの工場は私有地に

仮設工場が立っているそうです。


仮設店舗について、以前に3年以内に建て替えなければ

ならない、と、「YUKIKO~再び、うたを~」の中にそんなセリフがあり、


「仮設だと3年以内に建て替えをしないといけないのですか?」

と伺ったら、私有地なので問題はないそうです。

ただ、地盤が弱いという不安があるそうです。


私は印鑑をケースに入れているのはもちろんですが、

その印鑑ケースを入れる巾着袋が欲しかったので、

リバーシブルの手頃なものを一枚選んで、


迷いに迷ってスタンドカラーというかチャイニーズカラーの

上着を一枚購入。ちょっと高いかなーとすごく迷ったのですが、


母も着物をリフォームしたスーツをもっていて、

結婚式に招ばれたときに着ていて、それがとてもよく似合っていたなあ…


という思い出に引きずられて買ってしまったんでした。


黒地にピンクで牡丹と孔雀の羽根が刺繍してある…というと円山応挙か!

と思われそうですが、総模様でむしろあっさりしています(笑)。


アロハシャツの縫製からはじまって、バリエーションをふやしてきたということでした。


製作、久慈市東北グランマ仕事作り工場の方々 

    陸前高田市仮設居住者の方々


とありました。


1枚を売ったら2枚作れる、という言葉が残っています。

そうやって仕事のすそ野を広げていくんです、と。


私が迷って迷って買った1枚がつぎの2枚になるなら、

迷った時間は無駄じゃない気がしました。

(なぜ迷ったかと言えばチャイニーズカラーは顔の大きい自分にはどうなのかな、

というあたりですが、どうやったって顔の大きさは変わらないんだし―)