先週の土曜日、東京マラソン2013前日に行ってきた「おおやちきの世界展」
。
貸本屋時代の作品から「りぼん」の伝説の漫画家時代、ぴあのパズル、ブックカバーのイラストなど、
訪れた若い女性たちが静かに鑑賞している様子も含めて、
麗しい展覧会でした。
ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」(早川書房)のカヴァーもちきさんですが、
下絵の指定など、あのカヴァーに至る過程が展示されてあって、
その丁寧な仕事に胸が痛くなるほど圧倒されました。
一枚の絵にどうしてこれほど手をかけることができるのだろうと思わずにはいられません。
私が読んでいたのは小学時代だったので、大矢ちきの絵柄がすきだとか、どことなく詩のような言葉もいいなあと思ってはいても、
漠然とみていただけだったんだなあと。
ポストカードはそんなに数はなかったのですが、
このサイズで見てさえ、その繊細な筆にうっとりします。色の重ね方、マテリアル感、表情、髪型や髪の毛の流れ、
すべてが心をこめて描かれていると感じられます。
当時はわからなかったのですが、アルフォンス・ミュシャの影響あるいは似た気質を感じます。
影響をうけたというのではなく、最初からミュシャとおなじものを志向していた気もします。
「回転木馬」を購入。「おじゃまさんリュリュ」「キャンディとチョコボンボン」は持っていたのですが、
それこそ幻の「回転木馬」にここで出会えるとは。
本書の中に連載当時のりぼんについても詳しく掲載されてあり、
汐見朝子の異色作「愛のびんづめ」や、
一条ゆかりの「5愛のルール」(大好きだった!)、
「美季とアップルパイ」(山本優子)など、懐かしい作品と作者を思い出しました。
1975年のりぼん、すきだったー。
「回転木馬」はひたすら暗い物語ですが、絵がありえないほどうつくしく、また出会えてうれしいです。
5月に個展があるというコメントが物販コーナーにあったので、
早くもウズウズしているのでした。
あの頃のりぼんのレベルの高さ、バラエティは最高だったなあ。土田よしこの「わたしはしじみ」と一条ゆかり、大矢ちきがおなじ雑誌に載っていて、
弓月光が独自の世界を描いて、
乙女チック前夜の1975年。
あーーー、当時のりぼんが読みたい。てか森下文化センターの少女コミックスのコーナー、
あれ常設なのかなあ?
いまいかおるの「フーちゃん」とか、もう懐かしいものがたくさんあり、わたしは一日ここですごしたかったよ。
ではでは~
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