言葉の意味がわからなかった。もちろん、額面通りの意味ならわかる。
いや、本当はわかっていた。釘を刺されただけのこと。
俺の目線に、態度に、お義母さんは。
ユノを見ていると思っているのだろう。
スンホを、二の舞にするわけにはいかない、と。
俺が愛したから、ユノが病に倒れたわけじゃないけれど。
きっと、ユノの恋人が女なら。
こんなやり方で子供を授かる必要はなかったのだから。
「・・・いいよ」
「え? ホントに?」
俺の知らないユノを、体現してくれるスンホを。
手元におけるチャンスがあるなら。
目の前にいながら手の届かない存在だとしても。
断る理由など何もない。
「スンホのご家族が許可してくれたらな。俺は構わないよ」
俺の言葉に、スンホは少し首をかしげた。
お義母さんはいつも俺に、幸せになって欲しいと言っている。
そのことはスンホも知っていたから。
無理、だろうな。お互いそう思った。
だけど、神様は、ユノは。
どうも、俺を離したくはないらしい。