深い落ち込みから立ち直りこれを語るまでに3日かかりました
木曜日の病院薬剤師ドラマ「アンサング・シンデレラ」
田中圭さん演じる先輩薬剤師が
「ステージ4の非小細胞肺がん」
「食道がん」
「副腎がん」
の重複がんに罹患してることを告知され
薬剤師としての知識からみずから
「副腎の腫瘍に対して有効な抗がん剤はない」
と口にする
300万人にひとりと言われる希少がんである副腎のがんがドラマ内で描かれたことに対する驚きとともに
「副腎の腫瘍に対して有効な抗がん剤はない」
という
頭の中では分かっていた事実を不意に再確認させられたショック
7年前に切除した副腎にできていた腫瘍が副腎皮質がんであることが判明して以来
今日に至るまで毎日3回服用している抗がん剤「オペプリム」
副腎のがんに適応が認められている唯一の抗がん剤
がんは手術後にも体内に見えない小さながん細胞が残ることがあり
この薬はそれをなくしたり小さくする薬ではなく
再発の可能性がもっとも高いと考えられるもう一方の副腎の細胞を攻撃し弱らせることによって
がん細胞が分裂の速い細胞に根づきやすいという性質を逆手にとり
再発とその進行を遅らせるだけのもの
副腎のがんを攻撃し制圧する薬はなく
再発した場合はその都度対処するしかない
再発しいったんあきらめてから2年半が経ち
もう大丈夫かもしれないと拍子抜けしていたところでしたが
あらためて恐怖が蘇った次第でした
その晩は息が止まる思いでした
ですが腫瘍の悪性度を表す指標Ki-67の値が高かった身として
油断はできないということ
そして
情報が少なすぎる副腎皮質がんについて
少しでも多く情報を提供しようと決意したからには
現実から目を背けず
前へ進むしかありません
都合のいいうまい話に乗せられたり
ただ絶望と不安に浸るのではなく
正確な情報だけを選別して
それを踏まえた上で
正面から向き合って
生きているうちは
生き抜きましょう