マル・ウォルドロン初のトリオアルバムです。やはり注目すべきはバラード・プレイで、マルのオリジナルである「J.M.’S DREAM DOLL」と「LOVE SPAN」が良いです。特に「LOVE SPAN」は、これが「オール・アローン」へと行き着くのだなと感じました。             

 

MAL WALDRON(p) ADDISON FARMER(b) KENNY DENNIS(ds)

 

87点  side1-1  「SPLIDIUM - DOW」      1958/9/26

87点  side1-2  「LIKE SOMEONE IN LOVE」1958/9/26

86点  side1-3  「GET HAPPY」               1958/9/26

88点  side1-4  「J.M.’S DREAM DOLL」 1958/9/26

87点  side2-1  「TOO CLOSE FOR COMFORT」1958/9/26

86点  side2-2  「BY MYSELF」               1958/9/26

89点  side2-3  「LOVE SPAN」                1958/9/26

 

「スプリジウム・ダウ(1-1)」

M.ウォルドロンのオリジナルです。オーソドックスな感じがする曲でグルーヴィーでもあります。M.ウォルドロンとAD.ファーマー(b)のソロ、そしてマルとK.デニス(ds)のフォー・バースがあります。お洒落で格好いい87点です。

「ライク・サムワン・イン・ラヴ(1-2)」

J.V.ヒューゼンの曲です。テーマ部をスロー・テンポで重めに演り、アドリブ・パートに入って若干の軽やかさを加えます。マルのバラード・プレイが片鱗を見せ、お洒落で格好いい87点です。

「ゲット・ハッピー(1-3)」

H.アーレンの曲で、この曲らしいアップ・テンポの演奏です。左手の単音連打が印象的で、AD.ファーマー(b)のソロ、マルとK.デニス(ds)のフォー・バースもあります。ちょっといい86点です。

「ジャッキー・マクリーンズ・ドリーム・ドール(1-4)」

M.ウォルドロンのオリジナルです。テーマを沈鬱に演った後、ソロ・パートでは沈鬱さをやや減らし、淡いメランコリーを載せてフレーズの変奏を行います。マルらしいバラード・プレイです。AD.ファーマー(b)のソロも聴かれます。お洒落で格好良く僅かながら気品を感じさせる88点です。

「トゥー・クロース・フォー・コンフォート(2-1)」

J.ボックの曲で、軽快な演奏が多いですが、マルはテンポをやや遅くとり、じっくりと噛みしめたくなるような演奏です。始めはそうでもありませんが、次第次第にマルの世界へと引き込まれて行きます。AD.ファーマー(b)のソロで元の世界へ戻り、再びマルのソロ、K.デニス(ds)との小節交換です。お洒落で格好いい87点です。

「バイ・マイセルフ(2-2)」

A.シュワーツの曲です。AD.ファーマーのベース・ソロを挟んでマルが二回ソロをとり、K.デニス(ds)との小節交換をします。ちょっといい86点です。

「ラヴ・スパン(2-3)」

M.ウォルドロンのオリジナルです。バラード・プレイを聴かせてくれますが、やはりこういうマルが「いいですねー」。まだまだ発展途上という感じで、やがてはこれが「オール・アローン」に行き着くわけでしょう。マルはここでもソロ・パートでは少し軽みを加えます。AD.ファーマー(b)もソロをとります。お洒落で格好良く気品があり別格目前の89点です。

 

87点  side1-1  「SPLIDIUM - DOW」      1958/9/26

 

87点  side1-2  「LIKE SOMEONE IN LOVE」1958/9/26

 

86点  side1-3  「GET HAPPY」               1958/9/26

 

88点  side1-4  「J.M.’S DREAM DOLL」 1958/9/26

 

87点  side2-1  「TOO CLOSE FOR COMFORT」1958/9/26

 

86点  side2-2  「BY MYSELF」               1958/9/26

 

89点  side2-3  「LOVE SPAN」                1958/9/26