(当店所有のレコードとはジャケットが異なります)
マル・ウォルドロン三枚目のリーダー・アルバムは、やはりプレスティッジのスタジオ・セッションですが、セッションと言うよりはスタジオ録音という感じです。フルートとセロそれにヴォイスを加え楽器編成が特徴的です。狙いも当時としては新しかったのだろうと思います。マルはここでも全5曲中4曲に楽曲を提供しています。
MAL WALDRON(p) ART FARMER(tp) ERIC DIXON(fl) CALO SCOTT(cello) JULIAN EUELL(b) ELVIN JONES(ds) ELAINE WALDRON(voice)
85点 side1-1 「TENSION」 1958/1/31
86点 side1-2 「OLLIE’S CARAVAN」 1958/1/31
86点 side1-3 「THE CATTIN’ TODDLER」 1958/1/31
84点 side2-1 「PORTRAIT OF A YOUNG MOTHER」1958/1/31
84点 side2-2 「FOR EVERY MAN THERE’S A WOMAN」1958/1/31
「テンション(1-1)」
M.ウォルドロンのオリジナルです。A.ファーマー(tp)とE.ジョーンズ(ds)で始まり、E.ディクソン(fl)とC.スコット(cello)で特異なテーマが奏されます。ソロはA.ファーマー(tp)ミュート、E.ディクソン(fl)、そしてM.ウォルドロンです。マルはフレーズを変奏させるソロです。当時としては意欲的だったのでしょうが、ちゃんとしたジャズで再聴下限の85点です。
「オリーズ・キャラヴァン(1-2)」
M.ウォルドロンのオリジナルです。E.ジョーンズ(ds)から始まり、A.ファーマー(tp)が主導してテーマを演ります。ソロはE.ディクソン(fl)、A.ファーマー(tp)、C.スコット(cello)、M.ウォルドロン、E.ジョーンズ(ds)です。マルのピアノは異国情緒の曲には嵌りが良いです。
少しオリエントの香りがして、ちょっといい86点です。
「ザ・キャッティン・トッドラー(1-3)」
M.ウォルドロンのオリジナルです。E.ジョーンズ(ds)から始まり、A.ファーマー(tp)が主導してテーマを演ります。ソロはA.ファーマー(tp)、E.ディクソン(fl)、C.スコット(cello)、M.ウォルドロンで、その後A.ファーマー(tp)、E.ディクソン(fl)、C.スコット(cello)が其々E.ジョーンズ(ds)とフォー・バースをします。マルは得意とするフレーズの変奏です。アップ・テンポのハード・バップ・セッションはちょっといい86点です。
「ポートレート・オヴ・ア・ヤング・マザー(2-1)」
M.ウォルドロンのオリジナルです。始まりはE.ウォルドロン(voice)、C.スコット(cello)、合奏、E.ウォルドロン(voice)。そしてJ.ユーエル(b)に乗ってC.スコット(cello)、A.ファーマー(tp)、そして合奏の形でテーマを奏します。ソロはC.スコット(cello)、E.ディクソン(fl)、A.ファーマー(tp)ミュート、J.ユーエル(b)、M.ウォルドロンです。意欲作なのでしょうが、時の壁を超えることは出来ませんでした。ちゃんとしたジャズだけど再聴下限に一歩届かない84点です。
「フォー・エヴリマン・ゼアズ・ア・ウーマン(2-2)」
H.アーレンの曲です。最初にJ.ユーエル(b)が出て、その後テーマが合奏され、E.ウォルドロン(vo)がテーマを歌います。フォー・ビートでテーマを合奏して、B.ディクソン(fl)、A.ファーマー(tp)、C.スコット(cello)、M.ウォルドロンがソロをとります。ちゃんとしたジャズだけど再聴下限に一歩届かない84点です。斬新さを求めたのだろうとは思います。
85点 side1-1 「TENSION」 1958/1/31
86点 side1-2 「OLLIE’S CARAVAN」 1958/1/31
86点 side1-3 「THE CATTIN’ TODDLER」 1958/1/31
84点 side2-1 「PORTRAIT OF A YOUNG MOTHER」1958/1/31
84点 side2-2 「FOR EVERY MAN THERE’S A WOMAN」1958/1/31