とうとう、車を買い替える事にした。
ずっと同じ車種の程度のいい中古車を探しては、直して乗り換えて来たので、地味に3台目。下手したら高級な新車買えたんじゃない?って言われても、こればっかりは気に入ってるんだからしょうがない。
昨日は、車乗換のちょうど狭間に当たっちゃった現場で、多めの機材と愛弟子のMちゃんを抱えてる上に、左足に痛風の発作が出ていて、激痛を伴うのでなるべく歩きたくないのに、車がない。
幸い目の前が山手通りだから、手を上げればすぐにタクシーが停まってくれると高を括っていたが、この日に限って走っていない。居たとしても回送か実車で一向に捕まる気配がない。しかも雨が降って来た。
このまま待っていても状況は変わらないと判断し、痛風の足を引きずりながら目黒通りとの交差点まで歩く事に。ところが全く状況は変わらず、気付けば20分もこうしている、完全に遅刻だし、痛風だし、びしょ濡れだ。
そんな時、交差点の斜向いで、我々とは逆方向に曲がろうとしているひと筋の赤い光(空車)を見つけた。「居た!」これを逃してはいけない。私は「まごさん!」と【走って捕まえて来て】と言う意味を込めて叫んだ!
ところがMちゃんは、その短い手を、空低く上げて「気付くかなぁ〜」とやっている。もぉ説明説教などしている暇はない!だって完全に遅刻の痛風が発作でびしょ濡れなのだ。次の瞬間私は走った、激痛と戦いながら、勇者イカロスの気持ちを胸に走ったのだ。(「翔べ!イカロス」/jungle smile参照)
なんとか捕まえ乗り込んだタクシー、運転手さんに「逆なんでUターンして下さい」と告げると、私はしばし気を失った。安堵ではない、もちろん激しい痛みだ。そしてまもなく合流したMちゃんがタクシーに乗り込んで来て言った「いや〜現場行く前に疲れちゃいましたね〜」私はしばし気を失った。痛みではない、もちろん激しい怒りだ。
ツキの悪さが連鎖する。タクシーだって、雨だって、ひとつひとつは大した事はないのだが、いっぺんに来るとかなりのインパクトになる。なぜかMちゃんと居ると時たまこうゆう事が起きる。周りに迷惑をかけないうちに、私がとどめを刺そう。
しかし悪い事ばっかりではありません。ラビットマンが、私の愛車をプラス査定で引き取ってくれました。これで温かいお正月を迎えられます。お礼にラビットマンの歌を作ったらとっても喜んでくれましたとさ、めでたしめでたし。ちなみに、CMで愛弟子のMちゃんが色っぽく「ワ〜ォ」ってアテレコしていて、イラッとします。
唄/中村はぢめ
作詞・作曲・編曲/吉田ゐさお