「浴衣と着物の違いは何でしょう?」
とご質問いただきました。
洋装が入ってくる前、「着物」は着るものの総称でした。ゆえに浴衣は着物の中の一つの形態です。
どちらも13mの反物を8つに直線裁断した平面仕立てで形状は同じです。
素材は、昔は浴衣は麻か木綿といわれましたが、絹紅梅のような例外もありますし、ポリエステルやセオαなどどちらにもつかわれる素材もあります。
浴衣は撥衿、着物は広衿で仕立てられることが多いですが、これも好みがあります。ワタクシは厚手の木綿や紬は撥衿で仕立てます。
明確な違いがあるとしたら、浴衣は単衣のみであること、そして着こなし方でしょうか。
浴衣は湯帷子が語源であるように、湯あがりのくつろぎ着であり、寝間着であり、祭礼での衣裳です。長襦袢なしに素足の浴衣姿は現代でも日中のパブリックな場所で着るには相応しくありません。
ただし、半衿付の長襦袢を着て足袋を履くことで着物風というか普段着物として着用することができます。
半衿付が似合うかどうか…。
そこが違いといえば違いです。
浴衣として着るにしても、着物として着るにしても、自宅で水洗いができ、着心地が良い、有松絞りが重宝しています。浴衣としてサラッと着るほうが好きですが、藍染めの木綿着物としても通用します。
巻き上げ絞りは近藤鈴枝、原田成男、染めは三浦鈴世の有松絞り。
帯は千田由紀の藍と福木の草木染めの八重山ミンサーの半幅帯。
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