東京国立博物館 表慶館にて「アラビアへの道 〜サウジアラビア王国の至宝〜」が開催中。当初は3月18日までの会期でしたが、5月13日まで延長されています。

 

アラブの遊牧民の体験もできるテントが併設されています。

そこではアラビックコーヒーのサービスがあるのです♪

アラビックコーヒーはカルダモンというスパイスが効いています。私は好み♡ですが、コーヒーというよりスパイスの出汁といった印象でしょうか。

 

アラブの遊牧民はアラビックコーヒーとナツメヤシでおもてなしをする風習があり、それが今も文化として継承されています。

 

テントの中は毛織物で囲まれていました。

テントの柱も毛織物でグルグルと囲まれています。

 

表慶館は宮廷建築家の片山東熊による設計。当時皇太子であった大正天皇のご成婚を記念して計画され1909年(明治42年)に日本ではじめての美術館として開館しました。

製図や楽器のレリーフがある天井は明治末期の洋風建築の最高峰。

片山東熊は長州藩出身の武士でしたがジョサイア•コンドルの日本人最初の弟子となった人物。奈良国立博物館、京都国立博物館、そして迎賓館の設計も手掛けています。

 

そこに…、アラビアが出現!

明治末期の重厚感ある洋風建築に5000年前につくられた人形石柱が意外にもマッチしていて面白い♪

 

サウジアラビアは、サウード家によるアラブという意味をもつ絶対君主制国家。

サウジアラビア王国の初代国王のアブドゥルアジーズ王の装束も展示されています。絹かと思いきや、木綿でした。

 

私が注目したのは、やはり先史時代の織物。染織史とその源流を探るにはあらゆる展示会でまずこちらをチェック。

 

紀元前3世紀〜3世紀の織物は毛織物と亜麻。

亜麻の原産地はコーカサスから中東とされているのでアラビア半島では早くからリネン織物がつくられていたようです。

 

糸づくり、布づくりの道具。羊毛や木綿を紡ぐ、スピンドルと針、そして毛玉

 

ヘレニズム文化の影響を受けたとわかる青銅の人物像

 

香料交易で発展したアラブという側面からみても面白いこの展示会。期間が延長されたことですので、再びゆっくりと訪れたいと思います。

 

 

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