ワコム米国支社は2024年1月3日ごろ、X(旧ツイッター)で新春セールに関する内容を投稿しました。その際、龍のイラスト(Adobe Stockで入手したそうです)を使っていましたが、一部ユーザーから「このイラストはAIで作ったものでないか」と指摘が上がりました。

 

【イントロダクション】

 Wacom社は、クリエイター向けにデジタルアート制作をサポートするタブレットを製造販売している企業として知られています。しかし、新春セールの広告において同社が逆説的な選択をし、AI生成画像を積極的に活用したことが、クリエイターたちの中で議論を呼んでいます。

 

【Wacom社のアイデンティティと皮肉な選択】

 Wacom社はこれまで、クリエイターの創造力と表現力を最大限に引き出すためのデバイスを提供してきました。そのため、同社の製品はアート制作において手作業とデジタル技術を巧みに融合させ、クリエイターたちに独自の表現力を提供してきました。しかし、新春セールの広告においてAI生成画像を使用したことは、まさにこのアイデンティティとは逆行するものとなっています。

 

 

【クリエイターからの反発】

クリエイターを中心に「イラストレーターへのリスペクトが無いのか」「ペンタブを売ってるのにAIイラストで広告打ったらユーザーが怒るに決まってる」などの声が相次ぎ、同社は該当のポストを削除するなどの対応を取っていました。 広告に使用されたAI生成画像は、クリエイターたちにとっては手作業による創造プロセスの代替と受け取られ、多くのアーティストから反発の声が上がりました。彼らは、Wacom社の製品が手で描く感覚や独自性を大切にしてきたはずだとし、AI生成画像の使用はその信念に裏切られたと感じているようです。

 

 

【Wacom社の説明】

 Wacom社は反発に対し、「弊社としてはAIが生成したイラストを使用する意図はなく、今回のイラストを購入する際、AIによって生成されたものではないことを確認して選択した」と説明しています。しかしこの説明に対して、一部のクリエイターたちは依然として納得せず、手作業のアート制作の価値を重んじる姿勢を崩していません。

【クリエイティブ産業の未来に対する議論】

 Wacom社の新春セールの広告に対する反発は、クリエイターたちが抱える未来への不安やデジタル技術の進化に対する懸念を表していると言えるでしょう。今後、クリエイティブ産業においてどのように技術と手作業の融合が進んでいくかについての議論が広がることが予想されます。ところですが、Adobeは信頼できる会社でしょうか。裁かれるべきはadobeとイラスト作者、wacomは被害者だけど『間抜けめ』と言われるのは仕方ありません。