では、実際に住宅ローンどうすればいいのか、どう選択するのがいいのか、悩みますよね。
住宅ローンは何千万円という借入額になるので、組み方次第では何十万、何百万という差がついてしまいます。
この差がつくのは利息の部分で、借入金の金利が大きく影響します。
住宅ローンには、変動金利と固定金利の2つがある事はすでに学びました。
長期間固定金利のフラット35という商品もありますが、
不動産会社の担当者が前提として話を進めるのは、通常は変動金利の方です。
なぜなら、固定金利に比べてやはり金利が低いから。
現在は1%を切る金利で、お客様の属性により優遇を受けられる金利では0.3%~0.6%台が多いので、
固定金利の1%台に比べると月々の返済額も安くなります。
また購入希望の物件の金額を、固定金利では金利が高いから借りられないけど
変動金利では借りられることがあるので、まずは変動金利をお勧めするのです。
固定金利と変動金利で金利が1%違うと、どの位の差が出るかというと
仮に3500万円の住宅ローンを組んだ場合、利息の差は約20万円。
そのまま10年、20年経過したら数百万円もの差がついてしまいます。
ただし忘れてはいけないのは、変動金利がお得なのは、今のような
超低金利時代が続いた場合に限る。という前提のもとのお得さなのです。
もし今後35年で金利が上昇した場合は、
結局は固定金利より総返済額が高くなってしまう可能性があります。
返済開始後に変動金利が上昇したら、固定金利に変更する事は可能ですが、
変動金利が上がった時には、すでに固定金利も上がっています。
つまり、金利上昇のリスクを自分が取る代わりに固定に比べて安い金利で借りる(変動金利)のか、
金融機関に取ってもらう代わりに変動に比べて高い金利で借りる(固定金利)のか、
その違いと言えます。
急激な金利上昇という緊急事態が長期間に渡って絶対に起こらないとは言い切れません。
できれば変動金利で借りたいが、将来金利が上がることを不安に思う方の為に、
ミックスと呼ばれる変動金利と固定金利を組み合わせた借り方もあります。
例えば借入金の合計額を3000万円とした場合、2000万円は変動金利にして、
残りの1000万円は固定金利にするという事です。
基本的には、今お得な変動金利で借りておいて、将来金利が上がった場合のリスクヘッジとして
借入金の一部を固定金利にしておくという方法です。
また、固定期間選択型という借り方もあります。
これは、はじめの5年・10年は固定金利で、それが過ぎると変動金利か固定金利を選べるという商品です。
金利は固定より安く、変動より高くなります。
私が初めて自宅を購入した時は、変動金利と固定金利のどちらにするか?という選択肢しか頭になかったのですが、
超低金利という時代の恩恵を受けながら、なるべくリスクを抑えるという柔軟なローンの組み方も
選択肢の中に入れておくというのも、良い方法かと思います。