温度差

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いつも飲んでいる薬を取りにかかりつけホームドクターのいるクリニックへ行ってきた。
先生はサンタの帽子を被り、サンタの絵の描いたシャツを着ていた。
診察室に入り、血圧を測定する時に気が付いたのであるが、部屋の隅に犬用のベッドが置かれ、全身セーターを着た犬が寝ていた。
「犬もいるんですね」なんて私が言うと、先生は「病気でね。もう長くないから、今日は連れてきた」と言った。
何か・・縁起悪い感・・犬は目をつぶり寝ていた。
白髪の目立つ老犬だったが、ベッドにはちゃんと電気毛布が敷かれてあった。
優しい先生である。

先生は私の通院履歴をパソコンで見ながら「それはそうと、2週間前に子宮がん検査受けたでしょ?結果が良くなかったから、至急で大学病院で詳しい検査を受けるようにと手紙で連絡が来たはずだけど、どうだった?」と私に聞いた。
そんな事は知らなかった私は「来てませんけど」と答えると「急いだ方が良いよ」と言った。
ならば先生から催促してくれまいか?と尋ねたが、「それはあちらの病院の都合やから、僕らの分野じゃない」と言われた。
「とにかく、あと2週間待っても来なかったら大学病院に自分で連絡して」と言い返された。

そう、これがイギリスにおいてGPと言われる、かかりつけドクターの情の無さを感じるところなのである。
とても優しい先生とそうでない先生がいて、当り外れが大きく左右する。
親身になって診てもらえなければ、私の乳腺炎悪化のように見落とされ緊急オペになったりするのである。
だから1度良い先生に出会ったならば、指名するしか他ないが、その先生が必ず行きたい日や予約が取れる日にいるワケではないので、そこが日本と違い不便さを感じる大きな点である。

少し買い物をして家に帰宅したのが午後1時。
玄関のドアを開けると郵便が来ていた。
大学病院からである。
封を開けると「あなたの予約日は水曜日の午後3時です」と書かれてあった。
水曜日て・・今日やないかい!!出た!!2時間後に来いてか!!いつも急やねん・・
どうにかならんか、このシステム・・・
今日の今日・・・2時間後・・・
たまたま仕事が休みで良かった。
義母に連絡し、子供を学校に迎えに行ってもらえるよう手配し、速攻で病院へ行った

受けるのは子宮頸がん検査。
診察室に入るとおじいちゃん先生がとても優しく丁寧に、何故、私が今回この検査を受けねばならないのか、何故急ぐのかを説明してくれた。
「ショックは受けなくて良い。疑わしいからそれをクリアにするために受けてもらう検査だから。何も考えずに受けてくれたら、それで大丈夫」と言った。

検査台に乗り検査開始。
この検査を受ける女性の中には、不安になったり不快を訴える女性も少なくない為、検査中は私の両サイドに助産師と看護師が1人ずつ立ち、気を紛らわすためにオモシロ話をし続けてくれる。
途中、先生が私に話しかける時だけ会話は中断するが、すぐにまた会話をどんどん振ってくれる。
時期的にクリスマスの話になり、私はイギリスに来て初めてのクリスマスで義母が七面鳥を焼く準備をイブの日にしていた時、乏し過ぎた私の英語で精一杯聞いた「鶏のケツの穴から何を入れているのですか?」と聞き、義母が固まった事、接客業で客から「チャイナを売っている場所はどこ?」と聞かれ「チャイナは私の隣の国です」と答え、会話が全く噛み合わず困った事などを話した。
看護師と助産師さんは爆笑し、先生も笑った。

先生は「顕微鏡で見た感じではとても綺麗だから大丈夫だと思うけど、細胞を採取してさらに詳しい検査に回すから、4週間以内に連絡が来ると思うから待ってて。心配ないと思うけどね」と言った。

内容が内容だけに、先生も看護師や助産師さんが患者の私にとても気を使って話してくれるのが分かる。
この病院で出産した時もそうだったが、先生や助産師、看護師さんは実にプロフェッショナルである。
それは日本と同じく、医療現場で働くプロの人達であるといつも思う。

検査を終え、少し説明を聞いた後に検査室を出た。
検査室を出て、その病棟の入り口にあるナースステーションを通ると、看護師らがワ~キャー言いながら騒ぎ笑っていた。
飲みかけのコーヒーが置かれ、チョコレートの入った缶がドカン!!とテーブルに置かれてある。
この人達もまたプロであると思うが、この診察室内の緊張した雰囲気との温度差よ・・
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