数か月前から右の脇と胸に痛みのような引きつり感を覚え始めた。
傷みは日に日に回数を増し、気になったので掛かり付け医師に行ったら、「念のため、乳癌検診しましょうか・・」との事で2週間後の今日、カーライル唯一の病院に行ってきた。

私は7年前に乳腺炎で手術を受けているため、冬のマイナス気温になると未だその傷が痛む事がある。
ナイフで刺されたように痛む事もあるため、右の胸にはスカーフで前張りをするようにしてコートを着るようにしている。
であるから、医師も私も乳腺炎の何かやろう・・てな程度であったが、義母がこれに敏感に反応した。

義母は「日本から大事な娘さんを預かる身の私には責任がある。あんたに何かあったら取り返しがつかへん。私も検診に一緒に行くから」と言った。
「いやいや・・そんな大事違いますねん、義母さん。ただね、医師が念のため・・言うだけですわ。1人で大丈夫ですから。もう英語も大丈夫ですし・・」と言うも、義母は「あんたが私を拒否しても、私は病院で待っている」と言ってきかない。

結局、朝の7時半に病院に行くため義母を迎えに行った。
大雨なのに白のズボンにヒール姿の義母・・そんな白ズボン、泥跳ねまんで・・
予約時間15分前に到着。
例の如く、病院1階にあるスターバックスを見て「私、今朝から何も飲んでへんから」と、そこでホットチョコレートを飲む事になった。
大量のマシュマロ&生クリーム・・朝から、マシュマロは無理や・・

私は飲みたくもないコーヒーを飲まされ、時間ギリギリになり「義母さん、時間ですから行きますよ」と促し、やっと乳癌検査の病棟へ。

義母は「あたなが私に付いて来なくて良いというのは分かる。でも私にはアナタの両親への責任があるから、一語一句、医者が言った事を聞き逃すわけにはいかないのよ」と言った。
そうして30分ほど待ち、遂に名前が呼ばれた。

まず医師の触診があり、その後はマンモグラフィーである。
医師は男性であった・・そこまでは問題なかった。
ところが、この医師がイギリス人では無く、恐らくヨーロッパの何処かの国から来ている医師と推測されるが、この人のアクセントがあまりにも英語離れしており、義母は恐ろしいまでに「今何と?」を連呼した。

この医師の部屋を出た後、先ほどのナースが追いかけて来てくれ「先生の言っている言葉、分かりましたか?」と聞いてくれた。
義母は「全く!!」と言い切った。
私は99%分かったけどな・・
医師の言葉を一語一句聞き逃されへんて付いて来たのに・・・義母・・・100%聞き取れてへんかった・・・

その後、マンモグラフィーの場所へ移動。
受付を済ませると、着替え場所へと案内された。
試着室のような部屋へ行き、そこで検査用の服に着替えるのであるが、ここで義母も入って来た。
出来るー!!自分で脱げるからー!!外おってー!!
義母は私の検査用の服の紐を何故か結んでくれた。

狭い個室から外に出て待つ事10分・・遂に名前が呼ばれた。
上半身裸になるのには付いて来た義母であるが、マンモグラフィーは一緒に来なかった・・

検査の結果は何の問題も無く、病理検査の必要性も無いとの事で、今度の検診は8年後という事であった。
しかしながら、義母は自分の役目を果たせたのか「これで安心や」と言い、病院の外に出るなり美味しそうにタバコを吸った。

人気ブログランキングへ