おはようございます。日本の皆さまは、こんばんは。

今朝は待ちに待った雨雨がやっと降りました!

少しでも水不足が解消されればいいなあと願っています。


さて今日は2013年にリニューアルオープンしたリトルリーグ博物館の新しい展示物と見どころについての情報です。


ラマディ球場のそばに位置するリトルリーグ博物館は、リトルリーグの6イニング制にちなみ、6つの異なる展示ギャラリーでリトルリーグに関係する様々な展示を年間を通じて行っています。

これから野球の応援に来られる方、近くに来られる方も足を運んでみてください!リトルリーグの歴史にあまり興味がなくても必ず一つは楽しめる展示物があると思います。

調布LLも含めて、リトルリーグワールドシリーズ代表チームは大会期間中に博物館に行くことになっているので、お楽しみに!


博物館では今年の春からアメリカを代表するイラストレーター、Alan Stephens Fosterの作品も展示しています。


Alan Stephens Foster, Dad at Bat

画像提供:Little League Museum


館内の見どころ


リトルリーグの歴史がぎゅっと詰まった館内の中で、国籍年齢問わず人気の物は、かの有名なベーブ・ルースのユニフォームです。
1934年にベーブ・ルースが日本を訪れていたときに実際に着ていた物なんですよ!

彼の姿を一目見ようと、当時銀座には数十万もの人が押し寄せ人力車の大渋滞が起こったそうです。


博物館の中には、ベーブ・ルースのような著名人とは対照的に、全く聞いたことのない無名の人物に捧げられた展示もあります。その中でオーケン館長が多くの来場者の方にぜひ見てもらいたいと願っている物は、6イニングにあるマイケル・カマラタの手紙と消防団のバッジです。


彼はニューヨーク州のチームにいた選手で1991年のワールドシリーズに出場しましたが、2001年の同時多発テロにより世界貿易センタービルで命を落としました。マイケルは最年少の消防士で、展示されている手紙はもしものために生前母親に対して書かれた手紙であり、この博物館の中で最も感慨深い展示物の一つです。


それと、私個人からで恐縮ですが、もう一つ。

5イニングに展示されているサウスキャロライナ州の幕についてです。


去年のワールドシリーズ決勝戦で、宣誓をする北砂の選手の後ろにサウスキャロライナの元リトルリーグ選手がいたのを覚えていらっしゃる方もいるかもしれません。


白いシャツを着ている方々は、1955年のサウスキャロライナ州キャノンストリートYMCAの元選手たちです。その年、州にある62のチームがサウスキャロライナに集まりましたが、キャノンストリートだけがアフリカ系アメリカ人で肌の色が違うという理由により、ほかの61ある白人チームに対戦を拒否されました。

対戦を拒否した白人チームは棄権とみなされ、キャノンストリートは試合を一つもすることができなかったのです。

対戦を拒否した白人チームの多くがリトルリーグを去り、別のリーグを作りました。

 

その年、キャノンストリートは敗者復活戦として特別にワールドシリーズに招待されましたが、試合をすることなく寮で食事をとっただけでウィリアムスポートを去りました。

別リーグを作った白人チームは名前を変え、今も白人のみのチームで野球をやっています。

今もしこういうことが起こればリトルリーグは規則を撤回しますが、当時はそうではなかったのです。

キャノンストリートの選手たちがどういう思いでウィリアムスポートに向かい後にしたか、想像するだけで胸が押しつぶされそうになります…。

リトルリーグ博物館には多くの展示物があり、展示物それぞれに、それを持っていた方や使っていた方の野球への思いや人生があって、それぞれに歴史的な背景や価値があります。パッと見はサウスキャロライナ、チャンピオンと書かれただけの幕。でもその中には歴史や選手たちの思いが詰まっています。


館内にはこういった歴史に関係する展示以外に、体を使って遊ぶ展示もあるので、お子さん連れの方も楽しめるようになっています。

あまり詳しく書くとネタバレになってしまうので、この先の詳細は博物館で!



今日は長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



リトルリーグ博物館オフィシャルサイト

リトルリーグ博物館の過去記事はこちら