上司のための、「人が成長する」マネジメント法 -9ページ目

上司のための、「人が成長する」マネジメント法

部下を一人でも持っている方。
自ら考えて行動できる部下の育て方を学んでみませんか?
組織をつくる、人を育てるマネジメントの方法を、
企業向けにアドバイス、コンサルティングしている専門家のショートエッセンスをお届けします。

本は読むことをすすめたい。


普段、本を読まない人は、多くが一次情報、

つまり自分の限られた特殊な体験しか話せない。


よほど波乱万丈な人生を送っている人でない限り、

自分の体験でしか話せないと、豊かな会話はできないはず。


一方で、テレビや新聞、インターネットなど

第3者を介した二次情報は断片的になりやすく、

情報を体系的、重層的につなげるのは難しい。


仮に、テレビやインターネットの

情報サイトを眺めているだけでも情報は手に入る。


ただし、受け売りの情報を話すだけでは、

相手から信頼を得られないと思う。


たしかに本も二次情報ではあるが、

テレビや新聞、インターネットなどの

情報と比べると、まとまったものが多い。


もちろん本にもよるが、あるテーマに関して

著者が人生の多くの時間をかけて獲得した内容が、

1冊の本の中に時間とエネルギーをかけて書かれている。


そんな本を数多く読めば、世の中の断面的な情報を

つなげていけるようになり、情報面に強くなれると思う。

仕事に限らず、周囲を見ていると、

先延ばしをして、行動できない人は多いと思う。


悩んでばかりで動けないようにみえる。


ポイントは、まず行動してみること。


行動すれば、望んだものと違う副産物が手に入ることは多々ある。


例えば、優秀な営業マンを目指し、営業職に配属され、

そのときに手にするのはスキルだけではないと思う。


一生付き合う友達や、先輩もしかり。


あるいはその時代に、取り組んだ趣味かもしれない。


いろんなものを手に入れ、

その経験が人生に大きな価値を生むと感じる。


先延ばしという選択は、それらを全部捨てることになる。


当然、目標を100%達成できるか

どうかわからないが、まずは行動を起こす。


仮に失敗に終わっても、それ以外で得るものは結構ある。


可能性は何らか生まれる。


学校のテストでは、答案に何でもいいから書く。


書かないと、そもそも点数はあげられないが、

極端にいえば、絵でも描いておけば1点もらえるかもしれない。


とにかく何か動いて答えを出すこと。

上司も部下も、日々の生活習慣が人生の質を決めると思う。


例えば、プロと呼ばれている人たちは皆、それを意識している。


野球のイチローはヒットを打つために、

自分の生活習慣のあり方を意識している。


一流の歌手もビジネスパーソンも同じ。


本当のプロになりたかったら、

言葉だけではなく、努力を重ねる必要性がある。


その中で、もし1つのことを突き詰めたければ、

生活そのものを変えていくのが重要。


イチローの例を続けると、彼が

「疲れるのは嫌だから、打率1割落ちてもいい」と思うか、

「疲れるけど、1割上げたい」と思っているか。


イチローは打率を1割上げたい

と思っているから、必要な行動をする。


どう考えるか、それは本人の自由。


ただ、他に例えるなら

富士山の頂上を見た人のみが、富士山の景色の美しさを知る。


5合目まで登って、満足する人はそれでいいと思う。


あとはもう何メートルの景色を見たいか、それは自分次第。


1つ言えることは、登り続けないと美しい景色は現れない。

行動科学マネジメントを伝える際、

たまに誤解されるのは、目標が「部下の行動を分解して、

具体的な指示を出すこと」だと思われること。


たしかに行動科学のスキルとして、必要な部分もある。


しかし、あくまでも目標は、部下のベストを引き出すこと。


仕事をボウリングに例えてみたい。


例えばピンを倒す、という作業だけに集中させるために、

ゲームのスコアを自分で記録するのは禁止。


他の人が記録し、月に一度だけ発送されてくる。


得点の低い場合、赤字で「やる気を出せ!」とだけ書いてある。


常に高い目標を設置し、

その平均よりも上の成績の場合だけ評価される。


仮にこのような環境の中で、ベストな生産性が発揮できるか。


つまり、自発的に仕事をする環境が大事。


それは「仕事を楽しめる環境」だと思う。


楽しめるから、仕事が好きになり、好きなことは継続できる。


好きなことは自発性を高める、ごく単純な仕組みだと思う。


ゆえに、このやり方は年齢や性別、性格、

文化の違いなど問わず、効果が出るため、おすすめしている。

会社に評価はつきものだが、実際はうまくできているか。

そのやり方の答えは1つではなく、
「する側」にとっても「される側」にとっても、
完璧なものはないのが評価だと思う。

とことん行動を分析し、実践や検討を重ねることが大事。

また、通常は評価制度といえば
人事部か経営者層による
マネジメントだけで決めることが多いと思う。

しかし上手な会社では、
範囲を広げて部下を交えて話し合うことで、
今まで見えていなかった部下の魅力や
差別化要因を発見できるだけでなく、自主性を生み出す。

この自社に対して向き合う機会が、
個々人の視野を広げることになり、
大きなレベルアップへとつながる。

よく感じるのは、「評価」という言葉は上司が主体。

本来使う言葉は「やりがい」であるべき。

上司からのみの視点ではなく、
部下自身のやりがいと今いる会社の成長を結びつける。

その具体性をしっかり示すことができれば、
人は自ら育ち、他人を育てることもできるようになる。