ドイツで事業・会社の種類

ドイツには日本の会社形態に対応するいくつかの主要な会社形態があります。それぞれの種類について説明します。

Einzelunternehmen（個人事業）
- 個人が所有し運営する事業形態です。
- 法人格がなく、経営者個人が無限責任を負います。
GbR (Gesellschaft bürgerlichen Rechts)（民法上の会社）
- 日本の合名会社に相当します。
- 少なくとも2人以上の自然人または法人が共同で事業を行います。
- 各パートナーが無限責任を負います。
OHG (Offene Handelsgesellschaft)（オープン・パートナーシップ）
- 日本の合名会社に似ていますが、商業取引を目的とします。
- すべてのパートナーが無限責任を負います。
KG (Kommanditgesellschaft)（有限パートナーシップ）
- 日本の合資会社に相当します。
- 無限責任を負う無限責任社員（Komplementär）と有限責任を負う有限責任社員（Kommanditist）がいます。
GmbH (Gesellschaft mit beschränkter Haftung)（有限責任会社）
- 日本の有限会社に相当します。
- 株主は出資額に応じた有限責任を負います。
- 最低資本金は25,000ユーロです。
AG (Aktiengesellschaft)（株式会社）
- 日本の株式会社に相当します。
- 株主は出資額に応じた有限責任を負います。
- 最低資本金は50,000ユーロです。
- 上場会社の場合、公開市場での株式取引が可能です。
UG (Unternehmergesellschaft)（企業家会社）
- 「ミニGmbH」とも呼ばれ、GmbHの簡易版です。
- 最低資本金は1ユーロですが、毎年利益の25％を資本金として積み立てる必要があります。
e.K. (eingetragener Kaufmann)（登録商人）
- 個人事業者が商業登記簿に登録された形態です。
- 個人の無限責任を特徴としますが、商法上の規定に従います。

これらの会社形態はそれぞれ異なる法的、税務上の特性を持っており、事業の規模や目的に応じて最適な形態を選択することが重要です。