カラー着色版「シャーロック・ホームズ 闇夜の恐怖」 | 映像作家・大木ミノル 公式ブログ

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カラー着色版「シャーロック・ホームズ 闇夜の恐怖」
Terror by Night 1946

ご存知、アメリカ最高峰のホームズ、ベイジル・ラズボーンとおちゃめなワトソンのイメージ付けをしたナイジェル・ブルーズのコンビで贈るパスティーシュもの。
この「闇夜の恐怖」はロイ・ウィリアム・ニール監督によるラズボーン版ホームズ・シリーズ全14本の13弾にあたる。
原作からは「青い紅玉」「フランシス・カーファックス姫の失踪」「4つの署名」を引用しているが、基本はパスティーシュと考えて問題ない。

マーガレット・カーステアーズ夫人所有のローデシアの星というダイヤモンドを守る為に、ホームズとワトソン、レストレード警部が列車に乗り込む。
しかし、あえなくカーステアーズ夫人の息子ローランドが列車内で殺され、ダイヤモンドが奪われる。
早速、怪しげなヴェダー嬢やワトソンの友人ダンカン・ブリーク少佐、怪しい警備員などを次々尋問する。
そして事件はついにあの犯罪界のナポレオン・モリアーティの有能な部下セバスチャン・モラン大佐に行き着くのだが・・・

全てが列車内で起こる展開は、ホームズというより名探偵ポアロを彷彿させる。
セットが狭いのか、俳優が大きいのか、窮屈感がサスペンスを盛り上げ、緊張感を保とうとする演出の意図が見え、苦労が垣間見える。

ラストの仕掛けは中々面白いのだが、違和感を隠せない気もする。
推理サスペンスとしての魅力は高い作品となっている。
本シリーズ中、11本を手がけたロイ・ウィリアム・ニール監督だけあって、予算に限らず、実力を発揮できることを証明していると言える。