みなさんこんにちは!
ファイナンス稲門会事務局でございます(‐^▽^‐)
最近ぽかぽかと暖かくなってきましたね春物に着替えて早く遊びに行きたいです
3月7日に行われました稲門アカデミーのレポートが、幹事村上様より届いておりますのでご紹介いたします
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今回の『稲門アカデミー(勉強会)』は
東京大学大学院 教育学研究科 教授 本田由紀氏をお招きし、
「女性の活躍をめぐる課題
~自民党政権の成長戦略のもとで~」
と題してお話いただきました
本田先生には、豊富なデータを元に、女性が活躍する職場、そして家庭を取り巻く社会環境の変化から始まり、現在の施策、近年の言説の変化、そして今後必要な対処の方法までを熱く解説いただき、まさに圧巻!の講義でした。
質疑応答含めて、あっという間の2時間に、参加者の方からは今回だけでなく、もう一度お話を伺いたいという声まで出たほどでした
講義は、女性を取り巻く社会がどのように変化してきたのかというお話から始まりました。
戦後の日本では、正社員である父親が家庭に給料を運び、母親が家庭で子供を育て学校へ送り出し、子供はいい学校を出て新規学卒一括採用で会社へ就職する、という強固な日本型循環モデルが出来上がったわけですが、それが近年では、働く=正社員という枠組みが崩れ、低賃金化が進んだことなどにより、循環を維持できなくなった層と、維持している層との間で、社会的地位や就労の状況がはっきり分かれてきており、階層間での共感が起こりにくくなっているとのことでした
先生からは、このような現状について、仕事に関わる状況を中心に丁寧にご解説いただきました(o^-')b
女性の活躍をめぐる現状については、いまだに女性の家庭責任が重く、家庭外での地位や発言力が低い状況を、男女共同参画白書のデータを引用しながら、示していただきました
そうした中で女性活躍推進のために取られている今の施策については、出産と乳幼児育児に施策が集中している、男性の働き方への変革や家事育児分担への働きかけが弱い、などの不足があること、そして、もっと性別を超えて互いを尊敬し、意見や主張や感じ方に耳を傾ける必要や、女性の就労の裾野を広げることが重要とのご指摘をいただきました。
一方、女性自身にとって、今後の社会生活における重要な足がかりとなるものとは・・・?
仕事に関する「強み」自認の規程要因と効果についての分析結果より「スキル・資格」が女性の場合に職場対でも形成しやすく、正社員→正社員の転職に有用で、一定の収入確保にもつながるなどの傾向が見られ、有用との示唆がありました。
最後に、今後の社会全体としては、前述の日本型循環モデルではない新たな循環モデルの構築が必要とのお話でした。
この実現にあたっては、
①仕事・家族・教育が双方向に影響を与え合うような循環を作ること
②循環からこぼれ落ちた人を戻していくような、セーフティーネットの充実と、アクティベーション(就労や社会参加を望む人へのエンパワメントの機会)の充実
③今の「職務があいまいで組織へのメンバーシップに規定された正社員」やその逆である非正社員とは異なる、組織への一定のメンバーシップとジョブを備えた「ジョブ型正社員の導入」
など新しい働き方が求められるとのことでした。
今回は講義の内容が社会環境を含め、とても多岐にわたり、短いレポートではとてもとても伝えきれないほどの、刺激的な内容でした(〃∇〃)
最後に、質疑応答でお答えいただいた中で、個人的に一番印象に残ったお言葉でレポートを終えたいと思います。
「女性管理職の使命はなんですか?」というご質問に対して、
「これまでのように男性ばりに働く姿ではなく、多くの女性にとって働き続けることができるような管理職の新たなロールモデルとなってほしい」
とお答えいただきました(`・ω・´)
私事ですが、あと数ヶ月で産休に入る身にとっては、とても身近なところで、勇気づけられるお言葉だったな、と思います(*^ー^)ノ
貴重なお話をいただきました本田先生、またご参加いただいた皆様、本当にありがとうございましたm(__)m