
曾祖母は秋田藩の士族の家の娘だったのですが、廃刀令を機に商人に転身し、ロシア相手の商売を行っていた人で、うちの家の者のなかでは桁違いに霊感の強い人でした。
紫葵が小学生にあがった辺りに亡くなったのですが、ひ孫(紫葵)ではじめて女の子だったっていうこともあってすごく大切にしてもらった記憶があります。私も大好きだったなあって。
で、この指輪はうちの祖母が曾祖母の息子、つまりうちの祖父の所に嫁に来る際、
曾祖母が御祝いとして祖母に18金の指輪をかってあげたそうなんですが、その時に、自分にも買ったお揃いの指輪なんだそうです。
それから曾祖母は最期まで・・・・・・・・・だいたい50年間ほど片時も肌身離さず身に付けていたとききました。
この指輪を曾祖母がしていたのは知っていたけど、私はてっきり一緒にお墓の中にいれたものだと思っといたので渡されたときはびっくりしました。
普通、うちに代々伝わる財産(祖母の実家がまだ大商人で非常にお金があった頃に購入した宝石類)は祖母から母を経由して私に来るんですが、この指輪は祖母から母に預けられてすぐ私のが継いだものになります。はじめてだわこんなの。
きっと護ってくれるからと、曾祖母も紫葵につけてもらいたいと思っていただろうからと言って渡された指輪は私の薬指には少し大きく、今は中指にしています。曾祖母の手は私よりも大きかったんだな、なんて。
そいでもって、これより一回り小さい同じ指輪は祖母がしています。なんとなくあれだね、義理の母がしていた指輪を孫がしてるっていうのも何か感慨深いものがあるのかななんて。
この指輪以外にも祖母が持ってたり、母が持ってたり、受け継ぐものはまだたくさんあったりします。
それを継いで、次に繋げていくのも私の役目みたいなところがあるのかなって言うと厨二くさいけどさ。
そういうこともあるからなんとなく、お嫁にいくっていうのは複雑なところがあります。もちろん結婚はしたいけどね。
脈絡のない話になってしまったな…