糸満にある『百名第二貝塚』に行って来ました。


前から文献などで知ってはいたけれど、場所が分からずになかなかいけなかった場所。ネットで検索しても、暗い写真がすこしあるだけの場所だったので、どうしようかと迷っていたのだけれど、図書館で別の文献を探していて偶然場所が分かった。


え、こんな場所にあったのか、ってな感じでした(笑)


こういう場所にはよくある「看板も案内版もガイドブックにも載っていない」ということを前提に、だいたいの場所の目安はつけたので、いざ出陣。



亜熱帯成層圏通信RETURNS


とうとうみつけました。この場所が百名第二貝塚です。


貝塚というのは、その名の通り、昔の人が食べたであろう貝殻とか、いろんなものが出土した場所なのですが、沖縄はそういった場所が信仰の対象になっていて、拝所が設けられて祀られている場合がほとんどです。ここもそういった場所で、もちろんウタキが存在します。


文化財なのに立て札が倒れて、壊れていました。こういうのを見るにつけ、沖縄の教育委員会のだらしなさに無性に腹が立ちます。地元の信仰をこれまでになってきた場所であるのに、これでは沖縄県自体がこの標識のように傾いて、疲弊していくのではないか。まあ、情けないですよ。この標識。



亜熱帯成層圏通信RETURNS

壊れていますー!


そしてこれが、百名第二貝塚の全景であります。



亜熱帯成層圏通信RETURNS

まるでジブリに出てくるような、森の中のオアシスみたいな感じ、とでもいえばいいのでしょうか。


とにかく広い。そして写真では分かりにくいかもしれませんが、樹齢を重ねた大木が何本か聳え立っています。また後ろは高い崖になっていて、その上は普通に県道が走っています。そう、一歩踏み入れば異界、なのです。


中央の階段を上ると、拝所があります。



亜熱帯成層圏通信RETURNS

拝所も掃除されていて、気持ちのいい風が吹いていました。



亜熱帯成層圏通信RETURNS

近くには浜川御嶽とか有名な場所がいくつもあって、おそらく観光客とかはそちらの方へいくのでしょう。標識もないので(壊れているし…笑)、めったに観光客もきません。浜辺の茶屋とか、いろんな隠れ家的観光地のそばにあって、見つけにくく、目立たない。それが功を奏してか、とても静かで、穏やかな場所です。写真では分かりにくいと思いますが、とにかく広いのです。天気がよければここでピクニックしたいくらいな、開けた場所にあります。


良くユタの人が「ウタキへは呼ばれないといけない」とも言います。


もしあなたがウタキから呼ばれたら、この場所に運良くたどり着くかもしれませんね。


運良くたどり着けたら、深く呼吸しながら、太古の昔からこの場所にいる精霊たちの存在に、深く耳を傾けてください。


精霊?そんなものがいるのかって?


キジムナーだって、第二次世界大戦で絶滅させられたという、悲しい説もあります。


でも、ここには確かに、何かがいるかもしれませんよ。