大震災から一年。



あっという間の様な


長かったような



去年のあの日



三月十一日




私は大切な人を 守る為に 必死だった。


家は 割れたガラスだらけだった。



地震のすぐ後 外に出ると 何事もないように



青い空があった。



本当に現実だったのか?



そう思った



夜になると 信じられないぐらい 人が道を歩いている


あんなに 人が歩いているのを 初めて見た


コンビニに入ると


道を聞く人 寒さのあまり温かいものを買うひ人


多くの人が 帰宅するのに 必死だった



深夜 車を走らせると あり得ないほどの


渋滞


二車線道路に テールランプが 遠く 遠く つながっている



やっとの思いで 目的地に着くと


そこは 普段の金曜日 夜の繁華街


何も変わらないようだった。



でも



ふと 人を見ると 不安そうに 繋がらない携帯をいじる人


こない電車に 待ちくたびれ 


冷たい ガードレールに もたれかかる人



交番には 次から次へと 人が押し寄せていた



やっぱりいつもと違っていた。


現実を 突きつけられた。



私も 繋がらない携帯を


何度も 何度も 押し続けた。



電車に乗れずに帰宅出来ない


ヤツを迎えに来たが 連絡が取れず


会うことが 出来なかった



いつもだったら 携帯で連絡してすぐ会えるのに



なんか 昭和に戻ってしまったみたいだった。



昔は皆そうだった 待ち合わせても 


なかなか会えない 時には 会えないまま帰ってしまった。


なんて事も結構あった。



あの夜は 本当に寒い夜で 小一時間で完全に冷え切ってしまった。



何とか会うことが出来た時 


こんなに 人と会えることが 嬉しい事なんだと久々に感じた。



テレビは一晩中 報道特番が流れていた


現実とは思えない様な まるで映画の様な


映像が流れていた。



次の日 朝が来て 本当に 本当に


空は穏やかで やっぱり 何事もなかったようだった。





この震災で 本当に多くの尊い命が 失われ


未だに行方不明の方が 多くいる 



きっと普通の一日を過ごし 普通に帰宅する


そう思って 朝家を出たはずだ 



それが 突然の別れ 



その悲しみは 本当に深く 辛いものだと思う


私は掛ける言葉も 無かった。



今 一年たって まだまだ 復興とは程遠いところにいる



これから完全に復興するのに何年掛かるか 分からない。


微力だが なんだかの形で 応援したい。


もし この日を世間が忘れそうになったら 声を大にして言おう



私たちは 忘れない 三月十一日を



そして



今日 生かされているこの命 


明日を 生きたかった人の分までしっかりと 生きたい



被災者の皆様 心よりお見舞いを申し上げます。


一日でも一秒でも早く 穏やかな生活が 戻ります様に


願っております。


犠牲になられた方々 心よりご冥福を申し上げます。






合掌