中国外務省が石破氏勝利で日本側にクギ 「平和発展の堅持を」 台湾訪問に改めて反対表明(24年9月27日 産経新聞オンライン無料版)

 

記事【北京=三塚聖平】

 

(1)

中国外務省の林剣(りん・けん)報道官は27日、同日に行われた自民党の総裁選で石破茂元幹事長が勝利したことについて、「日本の内政なので論評しない」と述べた。

その上で、日本側に対し「歴史を鑑(かがみ)に、平和発展の道を歩むことを堅持するよう望む」とクギを刺した。

 

(2)

中国側は、石破氏が戦力不保持を定めた憲法9条2項を削除すべきだとの持論があることを警戒しているもようだ。

中国のシンクタンクも関与するニュースサイト「観察者網」は27日、自民党の新総裁決定前に掲載した記事で、石破氏が8月に出版した著書で憲法改正に関して戦力不保持をうたった9条2項を削除すると主張したことについて「警戒に値する」と強調している。

 

(3)「日本に「中国側に歩み寄れ」と呼びかけ」

林氏は会見で、石破氏勝利に関し、日本側に「中国側に歩み寄り、中日関係が正しい軌道に沿って健全かつ安定的な発展を続けることを推し進めるよう希望する」と呼び掛けた。

また、石破氏が今年8月に台湾を訪問して頼清徳総統と会談したことについては、日本の政治関係者の訪台に「中国側は一貫して断固反対している」と改めて表明した。