日経新聞が絶対に隠す「政府の純利払い」OECD資料での国際比較は日本はG7諸国でベスト2位

 

私見

経済学の世界標準の「政府の純利払い(政府が受け取る利息-支払う利息)」なら日本はG7諸国のベスト2位。

日本の外国為替特別会計(がいためとっかい)には潤沢な海外資産があり、中心は米国国債である。そのために毎年、多額の国債利子を受け取っている。その受け取る利息から政府が発行した国債に支払う利息を差し引いたのが純利払い。

純利払いの対GDP比はおよそ0.2%程度で、G7ではカナダに次いで第2位。

なお

国債は無制限に発行しても問題はないといっていたMMTは、その傍証として日本を挙げていた。

しかし、日本には潤沢な資産保有があるという条件には気づかなかったようです。

今回の資料を見て、負債と資産の両方を見ないと見誤ることに気づきました。

 

参考 三橋TV「財務省の「日本の国債利払いがやばい」は…」

 

あたしが参照した資料

永濱 利廣「英国と大きく異なる日本の財政状況 ~英国の財政リスクはG7ワースト2に対して日本はベスト2~」(第一生命経済研究所 2022.10.11)

 

https://www.dlri.co.jp/report/macro/205686.html


第4節 ◆日本の財政健全化に必要なこと

 

1)日本政府はこれまで財政健全化目標として2025年プライマリーバランス(以下、PB)の黒字化と債務残高対GDP比の安定的引き下げを掲げてきた。

 

2)しかし、コロナショック前までは財政リスクが最も高いイタリアのPBが黒字だったことや、海外の主流派経済学者や米財務省が財政健全性を図る指標を『政府債務残高/GDP』をやめて『政府純利払い費/GDP』にシフトしつつあること等からすれば、日本の財政健全化目標も国際標準に近づけていくことが必要だろう。

 

3)G7諸国の『政府純利払い費/GDP』を比較

 OECDの2022年見通しベースで日本はカナダ、ドイツに次ぐ三番目に低い水準であり、一方の英国はイタリアに次いで2番目に高い水準にある。

 

グラフ G7諸国の政府純利払い費/GDP比

(グラフから目の子で読み取った)

2021年

カナダ0%弱 日本0.2% ドイツ0.2% フランス1.3% 

米国2.2% 英国2.8% イタリア3.4%

(出所)OECD

 

(以上)