新型コロナ治療薬「ゾコーバ」投与で入院37%減 塩野義が患者調査を発表(24年6月29日 産経新聞オンライン無料版)

 

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写真 塩野義製薬の新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」(同社提供)

 

(1)塩野義製薬は、新型コロナウイルスの治療薬「ゾコーバ」を高齢や基礎疾患といった重症化の恐れがある患者に投与した結果、投与しない患者群と比べ入院した割合が37%減少したとの調査結果を発表した。

「重症化の恐れがある患者に効果的と示唆された」とし、医療現場での普及を目指す。

重症化リスクのある18歳以上の患者データ約16万人分を調べた。29日まで開催されていた日本感染症学会の会合で発表した。

 

(2)ゾコーバは令和4年11月に厚生労働省が医薬品の迅速使用を目的とする「緊急承認」をし、今年3月には通常承認となった。

投与は12歳以上が対象で、重症化リスクの有無にかかわらず使用できる特徴がある。

 

(3)重症者が比較的少ないオミクロン株流行後に使用が始まったため、重症化抑制に関するデータが少なかった。今回は4年11月~5年7月の症例を使ったという。