トランプ氏、米国製品に関税課す国には同率の報復関税-返り咲きなら(24年3月4日 ブルームバーグ日本語電子版無料版)
記事(Alicia Diaz、Stephanie Lai)
(1)要点
- 中国が米国製品に100~200%関税なら同率の相互関税払わせる
- 以前は中国の「最恵国待遇」取り消す考えも表明
(2)
トランプ前大統領は2日、返り咲きを果たした場合、米国製品に関税を課す国からの輸入品に対し同率の報復関税を導入すると表明し、自身が掲げる孤立主義的な政策目標の一つをあらためて示した。
こうした姿勢に対し国内外で既に懸念が高まっている。
(3)
トランプ氏はノースカロライナ州グリーンズボロでの集会で、復帰を果たせば「トランプ互恵通商法を成立させる」と発言。
「中国や他のどこかの国がわれわれに100%あるいは200%の関税を払わせるなら、われわれも彼らに100%あるいは200%の相互関税を払わせる」と述べた。
(4)トランプ氏は以前、中国向け関税を60%超に引き上げると表明したほか、同国の「最恵国待遇」取り消す考えを示した。全ての輸入品に一律10%の関税を導入することも提案している。
トランプ前政権は中国製品の輸入を抑制する目的で一連の関税引き上げを実施。2018年初頭に開始し、同年秋には水産物から化学品に至るまで幅広い商品への関税にエスカレートした。
これに対し、中国はダイズや鶏肉など米国からの輸入品の一部に報復関税を課すことで対抗した。
(5)バイデン政権は、前政権下で導入されたこれら関税をほぼそのまま維持しており、これら政策が価格の押し上げ、競争力低下につながっていると主張する企業団体の批判を招いている。
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原題:Trump Vows to Boost Reciprocal Tariffs on Imports If Reelected(抜粋)