◆釣行記~新緑の光の中で | 「 晴 釣 雨 讀 」

「 晴 釣 雨 讀 」

晴れた日は大いに釣りを樂しみ…
 雨の日は靜かに讀書や道具の手入れに耽る…
   無理をせず、焦らず、穏やかな心で渓魚との駆け引きを満喫する…

 …ある方から頂いた言葉です

  渓流ルアー釣りや関連することに触れていきたいと思います


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 大盛況であった五城目町の馬場目川の大会から2週間が経過した5/13(土)、パートナーズの忠さん(佐藤忠雄さん)と、昨年より『山女魚乃忠学校』に在籍する弘前のますつがさんと私による釣行、即ち登校が実現しました。

 ますつがさんとは昨年の秋田渓流解禁日3/21(月)に御一緒しておりますが、人数が多く、形ばかりの状態でした。

 4ヶ月後の8/27(土)に御一緒するべく調整するも、天候に恵まれずに延期となっておりました。

 そして冒頭のとおり、今年は馬場目川の大会で御一緒しておりますが、ますつがさんに於いては今期初登校となります。

 そして忠さんが選択して下さったのも、その馬場目川水系でした。

 

 8時に五城目町のとある場所で待合わせとして、忠さんは私の家で合流して、私の車で一緒に向かうことになりました。

 途中、秋田中央広域農道沿いの井川町に掛かると、なんと田植えが終わった水田が目に入りました。

 今年の田植え時期は遅れ気味との報道もあったので驚き、車を降りて撮影しました。 

 

 上が最終的なもので、下が最初に撮影した写真です。

 忠さんにアドバイスを頂いておりますが、下の写真の撮影している後ろ姿を見て「全部にピント合ってるのではないか」と、何でもお見通しの御指摘があり、少しアングルとレンジを変えたのが上の写真です。

 他にも御指摘がありましたが、これが限界でした。

 

 保呂瀬の堰堤です。

 水量もそうですが色も僅かながらに碧く、雪代が感じられます。

 馬場目の大会のときよりも周辺の山が萌黄色に染まっており、とてもキレイでした。

 

 恋地山荘近くの田んぼを見ると、田起こしすらされておらず、こんなに違うものかと驚きました。

 地図で標高を確認すると先程の田んぼより標高が60mも高く、これで例年どおりなのでしょう。

 

 こうして、いろいろ立ち寄りながら、丁度8時に待合わせ場所に到着しました。

 ウェーダーに着替えて、私の車1台に乗り換えて、忠さんが選択した区間へ向かいました。

 

 林道に入り、途中で採り頃のタラノメがあったので、車を駐めて観察です。

 このメジャーな山菜も、ますつがさんは御存じないとのことで、トゲ等の特徴や採り頃の大きさ、類似の植物を説明しました。

 

 奥に進むほど標高が高く、太平山の北面ですので、未だに多くの残雪がありました。

 ここでは雪渓の様相です。

 

 車を乗り換えるときに、ますつがさんの装備を見せて頂きました。

 ここ数日のうちに秋田県内では熊の人身被害も発生しており、ブログを通じて忠学校内で話題となっておりました。

 忠さんも私も熊スプレーを常備しているのですが、それを参考にされて、ますつがさんも熊スプレーを買い求められたとのことで、賢明な判断です。

 

 いざ、入渓点へ向かいますが、いきなり何気に危険な残雪越えです。

 川側には空洞があり、反対側に寄るほど勾配がきつくなり、滑落の危険があります。

 慎重に乗り越えました。

 

 5/13(土) 五城目町 馬場目川水系

 天候くもり時々雨、気温15℃、水温9℃、水位 雪代により高めで濁り無し 

 水量が多いため、狙える場所とアングルが限られる状況でした。

 

 狙えるポイントが少なく難しいため、川幅が広くなるまで忠さんがキャストされますが反応なしです。

 

 程なく、小さいながらもワサビ場がありました。

 花や根、何より特徴的な葉の形などを説明しながら、いくらか頂きました。

 

 アザミも、刺々しいオニアザミと葉が丸いサワアザミなど、種類が把握できない程あります。

 個人的にサワアザミの方が、オニアザミよりアクが弱く、美味しく感じております。

 

 "お~、可愛いらしいミズだ"

 

 シドケは時期が終わりかけなので諦めておりましたが、小さいものが川沿いに出ており、ますつがさんに見てもらうことができました。

 

 まだ早いかと思っていたニオが、良い感じで出ており、採りながら進むことにしました。

 

 ほとんどがワサビとニオで2㎏くらいの重量ですが、序盤でこの量を吊り下げて歩くことになります。

 これぞ山菜釣行であり、重さは二の次です。

 

 やっと開けた緩流帯が見えてきたので、最初にますつがさんがキャストする形で進みます。

 しかし、反応は全く見られません。

 

 この日も大会時と同様に、大量の虫が飛び回っておりました。

 

 程なく、忠さんが新しい足跡を発見しました。

 凹みの角が立っているので本日早朝のものと思われ、これを以て退渓としました。

 

 樹木の若芽がとても明るく、この時期だけの景色です

 

 林道端のゼンマイは御覧のとおりです。

 ここでこの状況ですので、コゴミと併せて他でも終わったかもしれません。

 

 林道脇の湧き水場で、こちらを含めて2組のカップルを見掛けました。

 

 車で移動して、全く別の沢へ移動しました。

 今年の大会で私が入渓した区間です。

 

 五城目町 馬場目川水系

 天候くもり時々雨、気温15℃、水温9℃、水位 平水で濁り無し 

 大会のときより水量が少なく、雪代は終わっておりました。

 

 最初のポイントですが反応がありません。

 

 忠さんがますつがさんが付けた川底の足跡を指差し、「たまに地上よりは川底に付いた足跡で先行者や、その時間が判るときがある」と教えて頂きました。

 

 何箇所かキャストしますが反応はなく、このポイントの1投目で小さなチェイスがあったのみです。

 

 ニオではありませんが、それに似た植物を熊が食べた跡がありました。

 

 何も無く堰堤に到着しました。

 ますつがさんの2投目に6寸くらいのチェイスがありますが、深みの引き代が僅かなため、バイトに至りません。

 

 その後、アングルを変えた忠さんの2投目に同じくらいのチェイスがありましたが、これも同様でバイトに至らず、堰堤の上に進むことにします。

 

 しかし、斜面を登って堰堤脇を見ると足跡だらけで、そのまま斜面を登り切り、退渓することにしました。

 

 お昼の"忠食"は、雨が降ってきたことから、近くの公共施設の軒先をお借りしました。

 いつものカップラパーティーに食後のベトナム産コーヒーです。

 

 午前の釣りは、全て当日の先行者有りの状況下であり、水況も難しかったため、ますつがさんの釣りを忠さんが黙って見ている時間が長い印象でした。

 ますつがさんの故郷の川ではアユ釣りが盛んとのことで、序盤は渓流からサクラマスの話となり、その流れでアユ釣りの話となったのですが、ここから川で鱒を釣ることの奥深さについて、忠さんからじっくりとお話を伺うことができました。

 詳細は伏せますが、ますつがさんからは『御凜書』を踏まえて理解や実践できているつもりが、まるで認識が甘かったことに気付かされたとのことです。

 

 簡単なところで、フックについての話となりました。

 

 針先が鋭利であることの判断基準を『御凜書』では「爪に当てても止まること」と記されております。

 試しに忠さんが持参スプーンの新品フックは止まりますが、ますつがさんのものは止まりません。

 フックの交換サイクルを伺うと、釣行1回経過で替えることは無く、この日までに1回以上の釣行を経たフックとのことでした。

 

 すぐに忠さんがシャープナーで1本を研いで下さり、それで止まりましたが、その針先が鈍くなっているのが写真でも判りますね。

 

 ますつがさんは確認時の爪の角度は水平で確認しており、斜めとは気付かなかったとのことですが、水平で確認してもよいと考えるか否かは、新品の針先の鋭利さを比較の対象とできるセンスと理解力が備わっているかに関わりそうです。

 このことで言えるのが、普遍性理論を見ようが聞こうが、自分の都合に合うように解釈してしまう、あるいは自己に経験や能力がないため理解できないから諦めてしまう、等々が全てに通じて起こりうるため、そうした要素の大小がセンスであり、理解力の差となります。

 

 こうして話が大いに盛りあがった忠食を終えて、午後も同じ馬場目川水系へ向かいました。

 

 五城目町 馬場目川水系

 天候くもり時々雨、気温15℃、水温9℃、水位 雪代によりやや高めで濁り無し 

 水位はやや高めながらも、これなら問題なく遡行できそうでしたので安堵しました。

 

 入渓点で対岸に渡り、早速ながら山菜がありました。

 このギザギザが少ない葉がサワアザミです。

 

 先行するお二人に「シドケがありましたよ」と声を掛けようとしますが、見た目に大きかったので何もせずに通り過ぎました。

 シドケ・アイコの類は、そろそろ終わりに近づいております。

 

 ニオの背は低めでも、尺を目安に採り進みました。

 

 序盤はあまり反応が見られませんでした。

 

 ここで上空を含めて一帯に障害物の少ない開けたところに着きました。

 忠さんからますつがさんにキャストについての詳細な指導が始まりました。

 午前中からここまで、ロッドを有効に使っておらず、軌道がライナーとならない感じでした。

 

 忠さんのキャストですが、手首のみならずヒジと腕全体が動いていることと、ロッドのシナリがバッドエンドからティップまでキレイにシナっているのが見えます。

 注目すべきは忠さんの親指あたりも、きちんとシナっている点です。

 

 ここからがますつがさんが私より非凡なところで、忠さんからいくつかコツを伺ううちに、ぎこちなさはありつつも徐々に改善されつつありました。

 野球やテニスやボクシングなどの素養があると、こうしたことが得意な方が多い感じがしておりますが、ますつがさんの体の中に、この動作に適した感覚があるものと存じます。

 ちなみに、私にそれに類する感覚は全く見当たらず、今も難儀をしております。

 

 右肩が後ろに反らなくなり、腕の使い方にも変化が見られます。

 この貴重な体験を体に刻み込み、あとは実釣と練習を以て伸ばしていくのみです。

 

 少し進んで、忠さんが流れ込み脇の緩流帯への1投目に7寸イワナがヒットしました。

 ようやく反応が出てきました。

 

 以降、状況の整ったポイントが続きます。

 

 そして、流れ込み過ぎの緩流帯へのますつがさんの1投目に、7寸くらいのチェイスがあり、バイトしたかに見えましたがヒットできませんでした。

 惜しい!

 

 直後にフックをチェックしました。

 忠さんが研いだものは良さそうでしたが、もう片方は元々ダメだった様で、これが原因なのか判りませんが、落ち度があったことになります。

 

 直後に上流の忠さんから"ヒット~!"の声が!!

 見た瞬間は"尺!?"と思いましたが、丁度9寸のイワナでした。

 

 再現してもらいましたが、これもやはり流れ込み過ぎの緩流帯の一番深い筋から出ております。

 

 ポイント3投目がますつがさんの1投目ですが、同様の筋で6~7寸のチェイスがありました。

 

 しかし、それ以降の魚の反応は鈍く、時刻は4時になるところでした。

 少し進んだところで納竿となりました。

 時間に余裕があれば、この先も期待が持てそうなのですが、仕方がありません。

 

 こうして、ますつがさんの今期初登校は終了となったのでした。

 午後の弱い雨は結局止むことはなく、しかし空は徐々に明るくなり、取り囲む山の若葉もとてもキレイで、最後が良い景色で終了できたことに安堵しました。

 

 現地解散で各自が無事に帰宅できました。

 これは、その日の我が家の夕食なのですが、実は二日前に忠さんから初物として採れたワラビを頂いておりました。

 これから梅雨くらいまでがシーズンとなります。

 忠さんには改めて、家族一同で感謝申し上げます。

 

 忠食時のフックの話の様なことは、私も数多くの経験と気付きを忠さんから得ております。

 能力も実績もある有能な方はたくさん居られますが、その足跡を見ても普遍性が皆無だったり、自己顕示欲ばかり目立ったり、明らかに普遍に触れていながら目を逸らしたりと、常日頃、何故そうなるのかをを考えていたのですが、最近になって認識できたのが

 「判っているのに避ける」あるいは「無意識にそのことを避けてしまう」

これらを心理学的に「心理機制」あるいは「防衛機制」と言うそうで、ストレス等の中で自我を保つために無意識的・本能的に環境に適応できるように働く心の作用と言った感じなのですが、これに近いのではなかろうか、などと付け焼き刃ながら考えるようになっております。

 

 渓流釣りの世界で、今以て普遍性理論を追求されておられる御二方、エサ釣りの伊藤稔さんルアー釣りの佐藤忠雄さん(忠さん)のことを考えますと、これらを超越しない限りは実現できないことであり、改めて御二方の才覚とこれまでの足跡に凄さを感じます。

 

 そして凡人である私がどうすれば良いのかを考えるのですが、本能はそれとして、できないことやできていないことを目を背けずに直視して、克服できるまで逃げないこと、となりましょうか。

 書いていて"できないから難しいのだろう"と感じてしまうのですが、このことを踏まえた自身の課題の再認識と再構築は必要と存じております。

 

 忠さんに於かれましては、今回も貴重な釣行となり、毎度のことながら感謝申し上げます。

 ありがとうございました。

 

 そして、ますつがさんへ。

 この日この川でなければ得られない、忠さんとの貴重な釣行となりましたね。

 日や天候や時期が変われば、川も変わり、釣行の内容もまた変わります。

 これは山菜にも言えることですが、次はミズですな。

 近いうちに御一緒できることを、楽しみにしております。

 宜しくお願い申し上げます。

 

 以上です。

 

 

 

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