今回は目白駅~護国寺駅の間にある名所を散策しました。

お寺やお墓中心の地味なコースに思えるかもしれませんが、実際は超充実したコースとなっております(資料が9ページもあったぞ)。

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①目白庭園
目白駅前の大通りから住宅街に入ります。

最初の訪問地「目白庭園」はこんな普通の住宅街の中にあります。

目白庭園は平成2年(1990年)に豊島区が作庭した池泉回遊式庭園です。

何の由緒もないただの人造庭園ですが管理は行き届いており、居心地のよい空間となっています。

池を中心に木々や休憩所が設けられています。

奥には小さな滝もあり、秋は紅葉も楽しめます。

園の入口にある枝垂桜がギリギリ見頃でした。

散策ついでに立ち寄って一周するにはちょうどよい広さですニコ

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②自由学園 明日館(みょうにちかん)

1921年(大正10年)、羽仁吉一・もと子夫妻が設立した女学校「自由学園」の旧校舎で、現在はイベント会場やカフェとして使われています(国の重要文化財)。

訪問日はちょうど外観のみの見学ができたので立ち寄ってみましょう。

道路の向かいにある講堂は中も見学できました。

内観の造りを楽しみたいなら、明日館より講堂の方がおすすめかも。

こちらでは、便所や池のオタマジャクシも見どころとなっていますイヒ

自分たち以外見学客もいなかったので、今回はここで記念撮影をしました。

ここはいつでも見学できる場所じゃないからね、タイミングよく見学出来てよかったニコ

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③仙行寺

西池袋から鉄道の高架下「ビックリガード」を通って南池袋へ。

仙行寺は、南池袋のシアターグリーン通り沿いにある日蓮宗の寺院です。
かつては木造の本堂を構えていましたが、東日本大震災で地盤が悪化したことにより建て直しされ、現在は緑に覆われたビル型の寺院となっています。

1階には木像手彫りの釈迦如来座像「池袋大仏」が鎮座していますが、この大仏様、台座の雲の部分で壁面に固定されているので、まるで浮いているかのように見えます。

大仏様の横には駄菓子コーナーも。

色々と新しいタイプのお寺さんですなぁにやり

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④豊島ふくろう・みみずく資料館
「豊島ふくろう・みみずく資料館」にやってきました。

この資料館は南池袋小学校内にて開館しているので、土日しか開いていません。

よく見ると、校章もふくろうになっていますな(時計の上)。

豊島区とふくろう・みみずくとの関係については、区の形がまるでふくろうが羽を広げているような形だとか…

あと、雑司ヶ谷の郷土玩具「すすきみみずく」を由来にしています。

小さな資料館ですが、ふくろうやみみずくグッズがたくさん展示してある楽しい場所ですイヒ

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⑤雑司ヶ谷 鬼子母神堂

「鬼子母神(きしもじん)」は元の名をハーリティといい、自分の子供を育てるために人間の子供をさらって食らうという恐ろしい鬼女でした。

しかし、お釈迦様に諭されて改心し、その後は安産・子育の神となって人々からも崇敬されるようになったと伝わっています。

上記の話から「雑司ヶ谷 鬼子母神堂」の「鬼」の字は、正式には「頭に角のない鬼」の字となっていますが、文字が存在しないのでブログでは「鬼」の字を使います鉛筆

室町時代に清土(現在の目白台付近)の地から鬼子母神像が掘り出され、その像を当地の堂宇に祀ったことが「雑司ヶ谷 鬼子母神堂」の始まりです。

現在でも安産祈願やお宮参りで参拝する家族連れを多く見かけます。

現在の本殿は江戸時代の1664年に建立されたもので、国の重要文化財に指定されています。

本殿の鬼子母神はあまり見えないので、外の鬼子母神をどうぞ。
ただし、こちらは退魔モードなので若干怒った表情です節分
1781年創業、つまり江戸時代から店を構えるという境内名物の駄菓子店・上川口屋さん。
その横にある武芳稲荷堂。
境内は全体的に年季が入った感じはありますが、見どころはたくさんありますニコ
鬼子母神堂から雑司ヶ谷駅に至る参道はケヤキの並木道になっています。
新緑がまぶしいですなぁ。
参道にある「雑司ヶ谷案内処」。
こちらには小展示フロアがあり、手塚治虫先生の鬼子母神伝説の漫画を見てきました。
絵が上手なのは羨ましい、僕も絵が上手なら資料に自分で描いた挿絵など入れたいところです。
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⑥雑司ヶ谷霊園

「雑司ヶ谷霊園」は豊島区南池袋にある都立霊園で、数多くの有名人のお墓があります。

霊園全体の写真を撮り忘れたので公式のマップを借りましたが、マップにも有名人のお墓の場所が載っています。

今回は総勢16名の有名人のお墓を訪ねましたが、ブログではその半分の8人のお墓をご紹介します。
まずは歴代の江戸家猫八のお墓。
江戸家猫八は動物の声帯模写を得意とする物真似芸人の名跡で、2016年に亡くなった4代目(初代の江戸家小猫師匠)がなじみ深いです。

東條英機は戦時中に第40代総理大臣に就任し、敗戦後、A級戦犯として絞首刑になりました。
戦争に関することは人それぞれ意見があると思うので、ここでは何も書かないでおきます(現地では言ってるけど)。

ギリシアの新聞記者ラフカディオ・ハーンが来日し、のちに日本国籍を取得して名乗った名前が小泉八雲です。
左のお墓に眠る奥さん(小泉セツ)から聞いた日本の伝説や幽霊話を再話した「怪談」の著者として有名です。

作曲家いずみたくのお墓(お墓の家名には本名が書いてあります)。

「見上げてごらん夜の星を」「太陽がくれた季節」「いい湯だな」「チョコレートは明治」「徹子の部屋」などが有名かな。


僕が大好きな鬼太郎のOPもいずみたく先生の作曲です。

僕は3期鬼太郎で育ちましたが、OPだけはいつの時代も不変です。

昭和のTV番組「水曜スペシャル」で放送された「川口浩探検隊」の隊長として活躍した川口浩のお墓。
多くの大発見をしながら決して学会には発表しなかった奥ゆかしい人物であります。

なお、隊長のお墓の場所はマップに載っていないので、見学に行くには下調べが必須となります。

下の嘉門達夫の歌は絶対に聞かないで下さいガーン


鬼坊主清吉は、江戸の街を荒らしまわった大盗賊で、のちに捕縛されて市中引き回しの上、獄門にされました。

由来はよく分からんのですが、お参りすると入試や就職、選挙に御利益があるそうで、右の布には願い事が書いてありました。

普通にただの悪党だと思うのですが、何をどうしたら神様扱いされるんだろうアセアセ

目夏漱石…じゃなかった夏目漱石のお墓です。

雑司ヶ谷霊園に眠る有名人の中でも一番の有名人じゃないかな。

幕末~明治の有名人・中濱万次郎(ジョン万次郎)のお墓。

夏目漱石と並んで、こちらも雑司ヶ谷霊園を代表する有名人のお墓です。

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⑦雑司が谷旧宣教師館
1907年(明治40年)にアメリカ人宣教師マッケーレブが自らの居宅として建築した家で、豊島区に現存する最古の近代木造洋風建築物として文化財にも指定されています。

ここはコロナや工事でなかなか見学できず、僕自身も久しぶりに中に入れました(中はSNSに写真掲載不可なので外観のみ)。

質素な造りですが、異文化生活が味わえる洋館見学はいつでも楽しいですなぁ。

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⑧清土鬼子母神堂
「清土鬼子母神堂」は、先ほど訪問した雑司ヶ谷鬼子母神堂の鬼子母神像が出土した場所です。

星の井(鬼子母神像を洗い清めたという珍しい三角井戸)があるほか、雑司ヶ谷七福神の吉祥天も鎮座しています。

桶とか花とか綺麗ですな、小さいお堂だけどきちんと管理されているようです。

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⑨護国寺

最後の訪問地「護国寺」に着きました。

本堂に向かう前に境内名所を巡ります。

まずは仁王門をくぐった先にある富士塚へ。

ここの富士塚は音羽冨士と呼ばれています。

これだけの標高があれば立派なもんです富士山

登山開始から20秒後、山頂に到着。

麓に植えてある桜と同じ高さでいい眺め。

お願いは一言限定の「一言地蔵尊」。

拝んでた参加者さんは一体何をお願いしたんだろう。

口角が上がってちょっとにやけた顔の大仏様。

桜が残ってたら絵になっただろうな。

1681年、江戸幕府の五代将軍・綱吉が生母・桂昌院の願いをうけて建立した祈願寺が護国寺で、1697年に建立された本堂は国の重要文化財に指定されています。

えっと、このほわほわした桜は八重桜であってたっけ?

ちょうど見頃で綺麗に咲いてました。

もう少し桜が多いとよかったな、60点!

護国寺には本堂以外にもう1つ重要文化財があります。

桃山時代の建物「月光殿」がそれですが、一般公開されていないので屋根しか見えません。

看板設置するくらいなら、せめて外観だけでも見せてほしいなぁ。

雑司ヶ谷霊園で散々お墓巡りをしてきましたが、ここ護国寺にも有名人のお墓がいくつかあるので見学に行きましょう。

まずは、明治時代のお雇い外国人ジョサイア・コンドルのお墓。

サークルでもよく登場する有名な建築家のお墓であります。

極真空手の創設者・大山倍達(ますたつ)のお墓。

その半生を描いた伝記的漫画「空手バカ一代」は大ヒット作品となり、「素手で牛を殺した」「手刀でビール瓶を叩き切った」などの伝説を持つ武闘家であります。

「空手バカ一代」は、またあとから出てくるので覚えておきましょう。

政治家として内閣総理大臣に二度就任し、一方、教育者として早稲田大学を設立した大隈重信のお墓。

護国寺にはたくさんの政治家のお墓がありますが、その中でも一番の有名人かも。


偉い人のお墓には扉がついており、墓石まで距離もあるので字がよく見えません。

一応、拡大写真も置いておきます。

実際の訪問順とは前後しますが、最後に紹介するのは漫画原作者・梶原一騎(高森朝雄)のお墓。

「巨人の星」「あしたのジョー」「タイガーマスク」「空手バカ一代」などのスポコン作品で多くの人々の心を捉えましたが、その成功とは裏腹に破滅型の人生を歩んでしまい50歳で他界しています。

梶原一騎先生については僕自身が思うところがあり、みんなに話を聞いてもらいました。

思うところというか、魂の叫びに近いかもな…。

歩き疲れたのか、みんなの顔から生気が失せてきたアセアセ
安心して下さい、これで終わりですにやり

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というわけで、今回はここまで。

サークルがまともに開催できないのが普通になってしまい、4ヶ月ぶりなのに何の違和感も感じなくなってきました。

最近は「まん延防止なんとか」という新制度まで登場し、ますます訳の分からない状況になってきたし…。
昨今の情勢について皆さん色々な考えがあると思いますが、当サークルでは緊急事態宣言が出ていない限りは開催させて頂きたいと思います(感染リスクの高い会食だけは絶対にしません)。
HPには次回企画も上げてあるので、またよろしくお願い致しますニコ