久しぶりに「ハンバーガー・ヒル」を見ました。
こうして本作品を見直すのは、公開当時以来となります。
本作品、その前に公開されたオリバー・ストーン監督「プラトーン」の大ヒットの後に公開され、「プラトーン」の前に本作品が公開されていたら、「ハンバーガー・ヒル」の方が名作になったのではないかと言われた作品で、「プラトーン」が同じベトナムの戦争のお話でもある意味作られた話であって、本作品の「ハンバーガー・ヒル」は、1969年、南ベトナムのアシャウ渓谷にある丘、ドン・アプ・ビア=通称“937高地”でアメリカ軍第101空挺師団と北ベトナム軍との間で繰り広げられた攻防戦「アパッチ・スノー作戦」を描いた作品であり、取材などを通してかなり事実に基づいたお話であり、ドキュメンタリーのような作りから、本作品を褒める人も多くいます。
実は、当時の私は、戦争映画があまり得意ではなく、「プラトーン」も「ハンバーガー・ヒル」もどちらもどっちと思うしかなく、「ハンバーガー・ヒル」は、やたらグロい描写が有ったので、如何にもと言う感じで捉えていました。
こうして「プラトーン」も「ハンバーガー・ヒル」も今の年になって見直してみると、比べるような作品ではなく、「プラトーン」はエンターテインメント性に基づいて映画としてお話のある作品であり、「ハンバーガー・ヒル」の方は、事実に基づいたドキュメンタリーと言った作品なんでしょう。
「ハンバーガー・ヒル」の方は、戦争の怖さ、若い人が無駄に命を落としていく、また戦争に参加する事への軽い気持ち、また国を守るベトナム人の必死さなどをリアリズムに作り上げています。
私的には、戦場での怖さなどは伝わりましたが、相変わらずお話として、映画としてはいまひとつでした。
戦争と言う愚かさと怖さ、人が無残に無駄死にする姿を描く意味で言えば、こう言った表現も必要だと思いますが、私的には、やはり映画としてしっかりお話がある「地獄の黙示録」や「フルメタルジャケット」の方が見応えがあるかな・・・
本作品を見ていて「フルメタルジャケット」を久しぶりに見たいと思いました。
本作品の実の良い所は、無名な俳優さんで撮り上げた作品である事、意外に出てくる無名な俳優さんでも、大変にリアリズムに演じている所は、全員にアカデミー賞をあげたい所ですね。