パリで宿泊していたMary'sHotelを出て、少し大きな道を左に曲がる。
ボルテール通りという道ででホテルの最寄りの地下鉄オベルカンプ駅と乗り替えに便利なリパブリック駅をつないでいる。
Boulevard Voltaireの脇道にはパン屋、コインランドリー、スーパーマーケット、生活に必要な店がそろっていた。

オベルカンプ駅とリパブリック駅との距離は徒歩5分ほどで、リパブリック駅名物のマリアンヌ像はオベルカンプ駅の入り口からも見ることができる。このマリアンヌ、あのドロクロアの絵画『民衆を導く自由の女神』で民衆を導いている女神である。

マリアンヌはオベルカンプ駅に左耳を向けている。
マリアンヌが向いているのはパリの中心街、ルーブル美術館や、がある方向だ。

マリアンヌ正面に伸びる通りはリパブリック駅から歩いてほどなくして二股に分かれている。
片方は銀行の多い通り、もう片方はパン屋と古着屋の多いテンプル通り。
中心街に行くには少し遠回りになるのだが、僕はいつもテンプル通りを利用していた。

テンプル駅、テンプル郵便局、テンプル公園を通りすぎると、道がグッとせまくなる。
道が狭いのに駐車中の車が多いので、さらに道は狭くなる。
僕はこのテンプル通りの狭くなり始めのゾーンが好きで、この道を通る。
ここには古いアクセサリー、生活用品や雑貨を扱う骨董屋、アンティークショップが5軒ほど固まってある。

古い物が良い物

とは思わないけど、ここにはかっこいい古い物が多いのだ。

僕はここのショーウィンドーを眺めててからパリの街に繰り出すこともあったし、
テンプル通りを引き返しホテルに帰ることもあった。
途中のパン屋で買ったバゲッタをかじりながら、マリアンヌとすれ違い、
スーパーで今日必要なもの仕入れ、ホテルに帰る。

帰ることの方が多かった。
冬のパリの寒さを思い知るのには、この徒歩20分の散歩は十分過ぎた。

でもこの寒さに負けないほど、テンプル通りの細道は魅力的だった。
ほぼ毎日通ってた。

0912172718


やたらと禁止事項の多いテンプル公園
Michina(ミチナ) 世界一周旅行の記録