井上渉子の日々のつれづれ。
全国に展開した南北朝の争乱について原稿を書きました。よろしくお願いします。
歴史REAL南北朝 応仁の乱より長い、60年に及ぶ内乱! 二つの朝廷が並立した異常事態はなぜ起...
  • 06Jun
    • 江ノ島。

      突然思い立ってやってきました江ノ島。正確にはここ。えのすいこと新江ノ島水族館です。3月からオープンしたコツメカワウソの展示室を観に来たのだ。「2回入れば元が取れる!」と勢いで年パスを購入。ちなみにぬいぐるみと一緒に証明写真を撮るのはふつうです(カウンターに専用のぬいぐるみさんが待機してる)。海だ~。ハシブトさん、かな? 良くも悪くも人に慣れていて、近づいても一定の距離を保つだけ。リニューアル前からクラゲの研究・展示で有名だった江ノ島水族館の、これも特色のひとつである皇族の研究を紹介するコーナー。昭和天皇の研究テーマであったヒドロ虫類、今上のハゼ、秋篠宮殿下のナマズと、その業績を生体と併せて展示しています。来年は「今上」の文字が外れる予定? ちなみにこの絵は皇居にある三の丸尚蔵館の所蔵らしいです。「皇族の博物誌」的な展示、ぜひとも拝観したいものです…(チラッチラッ)。今上の研究対象であるハゼより、タメトモハゼという魚。比較的鮮やかなこの姿からは私にとっては意外でしたが、日本では琉球列島に分布する淡水魚だそうです。「タメトモ」の名はもちろん鎮西八郎為朝に由来するとのこと。べつに左右のヒレの長さが違うとかそういうわけではなく、為朝が琉球に流れ着いた伝説かららしい。目当てのコツメカワウソのコーナーは思ったより小さかったですが、くるくる動き回る姿は可愛かったし、久しぶりにいろいろな魚や海獣を見られて満足です。楽しい一日でした。

  • 20May
    • 大型連休の谷間・その3

      後ろ髪を引かれつつ岩瀬文庫を後にして向かったのは、最後の目的地である吉良吉田。せっかく初めて訪れる場所に行くのだし、とネットでざっと文化財と史跡を調べたところ、専長寺さんというお寺さんが目に入りまして。なんでもご本尊の阿弥陀さまは鎌倉時代に造られたもので明治の廃仏毀釈を機にこちらに移って来られたそうなのですが、元々は京都の遍照心院のご本尊だったとか。遍照心院は鎌倉幕府の3代将軍・源実朝の後室であった本覚尼(西八条禅尼とも)が、帰洛後に夫の菩提を弔うため建てたお寺。つまりこの阿弥陀さまは本覚尼さまが実朝さまを思って向き合ったお像というわけで、事前にお寺さんにお電話してお参りさせてもらったのでした。対面した阿弥陀さまはとても穏やかな、本覚寺さんにある実朝さまのお像にも通じるお顔だちで、「禅尼さまはこのお像に実朝さまの姿を重ねていたかもしれない…」と想像しつつお参りしました。ご住職のお孫さんにいろいろお話もうかがえて、思いきってお参りしてよかったです(じつはお参りを申し込むときすごい緊張してた)。帰りの新幹線を待つ間、名古屋駅にて念願の「ぴよりん」とご対面。ぴよりん「食べないで~!」ぺぺんた「食べるよ」ちなみに後ろの席のお客さんはシンカリオンフィギュアと一緒に写真撮ってました(笑)。

    • 大型連休の谷間・その2

      翌日は早めに宿を出て新幹線で名古屋へ。岩瀬文庫で開催されていた「公家柳原氏の文庫」(くげやなぎわらしのふみくら)の見学を始め、西尾市周辺の史跡を訪ねるのが目的です。こちらもどなたかがtwitterで紹介されていたのを見て「へ~おもしろそう、行ってみたい!」と思ったのがきっかけ。当初googleで検索して「周辺に知ってる地名がいっこもない…これどのあたりんだろう…」と戸惑ったのは白状しておきましょう(笑)。←地図の端に碧南の名前を見つけてやっと愛知だとわかったまず最初に訪れたのは西尾城。鎌倉時代、足利義氏(古河公方じゃない方)によって建てられたといわれるお城で、戦国時代から江戸時代にかけて改修が施されています。写真は城内にある資料館に展示されていた松平家久宛の知行宛行状。下総国の佐倉城に行ったときのものだそうで、関東民には馴染みのある地名しか出てきません(笑)。食い入るように見ていたらスタッフの方がお城の歴史をいろいろ教えてくれました。お城からてくてく歩いて本日のメイン、岩瀬文庫へ。明治時代の篤志家であった岩瀬弥助の蔵書をルーツに持つ西尾市の施設です。このために来た(かぶりついて1枚1枚撮るとかでなければフラッシュなしならOKですよ、とおっしゃっていただいたので遠景のみ写真に収めました)。柳原家というと大正天皇の生母や、朝の連続テレビ小説「花子とアン」の登場人物・蓮さまのモデルとなった柳原白蓮など、どちらかというと近現代史で名前を見ることが多かったのですが、元々は鎌倉時代末期、日野俊光の子・資明から続く名家。柳原家に伝わるさまざまな故実にまつわる典籍から公家の伝統と教養を垣間見ることができてとても勉強になりました。書籍ですので一冊一冊の具体的な内容は翻刻されたもので学べば間に合いますが、やはり現物を目にできるのは滅多にない機会。蔵人を務めた関係からか、中には宿紙や時には綸旨の反故紙を表紙として転用した本などもあってびっくりしたり感動したり。小規模ながらとても充実した展覧会です。無料で見せてもらうのが申し訳ないくらいです。申請すれば貴重書の閲覧もできますので、ぜひぜひお運びあれ。図録あり、6月24日まで。

    • 大型連休の谷間

      5月2日、3日は一泊二日で西の方に出かけてきました。京都市歴史博物館で開催中の「久多荘 中世村落のすがた」という特別展を見学したいと考えて、5月の後半に上洛しようとスケジュール調整をしていたのが4月のこと。ちょうど愛知県の西尾にある岩瀬文庫では柳原氏ゆかりの典籍を集めた展覧会もやっているというので、それと合わせて2泊3日の旅程を組んでいたのです。(もちろん1日は歴彩館で史料めくりをするつもりでいた)ところが4月も終わりにさしかかったある日のこと、京都市文化博物館さんがtwitterの公式アカウントで「今やってる展覧会、中世文書も出てるんですよ~」とつぶやいたものですから、「ちょっと待って今回の展示は寺社関係って聞いたからスルーしようと思ってたのに! そういうことは早く言ってよというかpdfで出品リスト貼りつけといてよ!」と慌てて日程を前倒ししたという次第。(文博には中世史専門の研究者の方がいらっしゃるのは知ってるので油断したこちらも迂闊といえないことも…ない…? ないのか…?)というわけでまた来たよ。(2ヶ月半ぶり2回目)最初に訪ねたのは京都御所の東にある京都市歴史資料館。山城国北部の山間部にあり、平安時代には成立していたと考えられている久多荘は鎌倉時代末期には足利家の領地となり後に醍醐寺三宝院に寄進されます。今回の展示ではそうした支配者の変遷を伝える公文書や、室町時代に始まったといわれる花笠踊にまつわる史資料などから、久多荘と権力者との関わりと、地元の百姓による自治の様子を紹介しています。今回の展示の元になった『叢書京都の史料 久多荘文書』も無事入手して、続いては京都府京都文化博物館へ。こちらでは「洛陽三十三所3」として、因幡の海から引きあげられたとう薬師如来を本尊とする因幡堂縁起絵巻3巻を会場の中心に据え、仏像や図像など多彩な関連資料が紹介されていました。 「饅頭屋町町衆連署状」「勝仙院増堅売券」など、戦国期の社会の様子が垣間見える文書なども。特におもしろかったのが今回の京都行きを決心させた今熊野観音堂の所領争いにまつわる室町幕府奉行人連署奉書。テキストから見えてくる、実力が伴わないと所領の維持もままならない当時の社会情勢はもちろん、時期が異なる2通の文書を折紙にして1枚にまとめたり、正文(原本)の裏に別の案文を書いたら後世そっちがメインと思われたのか正文側に裏打ちが施されてたりといった「モノ」としての姿も興味深かったです。こういうおもしろさが伝わるのはやはり現物ならでは。行ってよかったです。あと連署見て「またあんたたち(飯尾と松田)か」と思った(笑)。

  • 24Apr
    • 横浜美術館特別展「ヌード NUDE ―英国テート・コレクションより」

      ぼ、ぼくも裸なんだな。「ファッションとアート」以来一年ぶりに訪れた横浜美術館、現在はイギリス・テート美術館が世界に贈る国際巡回展「ヌード」を開催中です。西洋美術の主要な題材の一つである「ヌード」を主軸としてアジア・オセアニア地域に向けて西洋のアートを紹介するというのがコンセプトだそうで、日本での会場は唯一この横浜美術館だけとのこと。今回は関連イベント「夜の美術館でアートクルーズ」に参加して、同館の学芸員さんのレクチャーと併せて観覧してきました。現代でも芸術と猥褻のはざまでしばしば物議をかもす裸体表現の歴史も知ることができて、より深く展覧会を堪能できたと思います。キービジュアルにも使われているロダンの「接吻」は特別扱いでどーんと展示。写真撮影も可能です。ただ私の意見としては撮影はあんまり好きじゃない。撮影している人がいると通常の観覧以上にそっちに気を取られてしまいがちだし、何より現物を目の前にしている「今、このとき」に対する真摯さに甘えが生じる気がするのです(あくまで私が、ね)。そんなこともあって私が一番気に入って、制限時間いっぱい何度も何度も見返したのは第一章、19世紀頃のヌードが神話の神々の表現としてのみ許されていた時代の作品が並ぶあたり。古典主義やラファエル前派はギリシャ神話やアーサー王伝説とか、わりと馴染みのある題材を扱うことが多いのである意味わかりやすくて好き。余談ですがラファエル前派展を観たときに私の好きなイラストレーターである加藤直之さんの作品を連想するものがあって、SF大会でお目にかかったとき加藤さんに尋ねてみたらやはりミレイとかウォーターハウスなどがお好きというお返事をいただきました。挿絵だからというのもあるんですが、物語性とか格調高さがね、相通じるものがあるんですよ。機会があったら見て。ちなみにイカロスなど男性のブロンズ像のモデルは軍人やボクサーが選ばれていたそうで、筋肉の発達っぷりが素晴らしいです。左右の背筋の発達で脊柱にできた溝の深さたるや感動ものですよ! いや~人体ってほんとうに美しいですね。

  • 13Apr
    • 神奈川県立金沢文庫特別展「十二神将―修理完成記念特別公開―」

      称名寺に伝わる十二神将像が5年にわたる修理を終えたのを記念してのお披露目企画です。鎌倉時代末期に描かれたと考えられている称名寺十二神将像は他に類例を見ない、ほぼ唯一無二の作例。どのへんが珍しいかというと通常、十二神将が薬師如来の眷属として表現されるのに対し、この像は一尊一幅で描かれているのです。(つまり絵が十二枚ある)画そのものも貴重な絵の具がふんだんに使われたり裏彩色が施されたりなど非常に手がかかっており、発注者はよほどの財力の持ち主だったろうと推察されています。今回の展覧会ではこの像を蒙古の脅威から日本を守るための修法に用いる目的で金沢流北条氏が制作させたものと考え、修理によって得られた知見や称名寺の聖教・仏像などの豊富な資料でその根拠を丁寧に解説しています。展示資料の質・量といい、見せ方の巧みさといい、さすが金沢文庫とうならせるよい企画でした。図録あり、5月6日まで。ちょうど桜が見頃でした。会場入り口のお花はストレリチア。トロピカル。

  • 05Apr
    • 群馬県立近代美術館「永遠の至福を求めて MIHO MUSEUMの名品」

      群馬県立博物館のお隣、県立近代美術館に来ました。この日は企画展「永遠の至福を求めて MIHO MUSEUMの名品」の最終日。MIHO MUSEUMは滋賀県甲賀市にある美術館で、今回は同館のコレクションの中から古代オリエントやエジプト・ギリシャ・中国の品々を選りすぐって展示されていました。すごかった。観てよかった。特に感動したのが上のポスターにも掲載されている「山猫型リュトン」。飲み口の部分が山猫(カラカル)の形をした金属製の坏なんですが、その猫の描写がすごいリアルで緻密で美しいのです。「山猫 リュトン」で検索すると出てくると思うので観たことない人はぜひ探してびっくりしてください。ホントにキレイだから。そしてかわいいから。他にもシンプルな曲面による構成が70年代あたりのスーパーカーを彷彿とさせてかっこいい中国製の金の馬や、仏像の截金もかくやという繊細な細工の装飾品があったりして、その見事さに圧倒されます。同時に故人の冥福を祈って造られた墓碑を見て古代の人たちの精神文化に共感したりも。機会があったらMIHO MUSEUMの方も訪れてみたいものです。おまけ。自分へのおみやげに買ったポストカード。ビアズリーかと思ったらエッシャーだというので一所懸命だまし絵要素を探しましたがそういうのじゃなかった。かわいいだけか!

    • 群馬県立博物館テーマ展示「 明智光秀の源流ー沼田藩土岐家の中世文書ー」

      ひゃ~。企画展と同時期に開催中のテーマ展が「 明智光秀の源流ー沼田藩土岐家の中世文書ー」。むしろ私にとってはこっちがメインですよ! ※実はこっちの方が企画展より会期長い展示の中心を構成しているのは江戸時代に沼田藩を支配していた土岐家に伝わる中世文書。室町時代には室町幕府の奉公衆を務めていた土岐家には、幕府の発給文書が多く残されています。会場はどっちを向いても古文書、どこまで行っても古文書。しかも南北朝時代~室町時代初期の足利尊氏ら歴代室町将軍の御教書(直義のもあるよ)がずらりと並ぶ豪華さです。しかも! 鎌倉幕府執権・北条義時の関東下知状もある! 発給年月日は承久二年十一月十七日。三代将軍・源実朝が昨年暗殺され、後の将軍として東下してきた三寅(九条頼経)はまだ三歳という将軍不在の時期。義時の姉・政子が三寅の後見として「鎌倉殿」の立場にあり、この翌年に承久の乱が起こります。鎌倉幕府の発給文書を見るのは本当に久しぶり。というか今回群馬に来たのは6割くらいこれのためと断言していい(残りの4割が足利とか足利とか足利とか織田とか)。来た甲斐がありました。マジ感激ですよ。現在の展示は5月6日まで。5月8日から始まる後期展示では中身ががらりと変わり、室町幕府の奉行人連署奉書などがメインになります。こちらはまた室町時代の政治史を知る上ではとても貴重な史料です。必見。テーマ展につき図録はなし。一部の史料の写真と出品目録は博物館公式サイトの テーマ展示のページ にて公開されているので参考にしてください。

  • 04Apr
    • 群馬県立歴史博物館特別展「織田信長と上野国」

      久しぶりの群馬! 久しぶりの群馬県博! 確認したら2011年春の展覧会「関東戦国の大乱-享徳の乱-」以来でした。関東唯一の織田分国であり、徳川政権下ではその一部が織田信雄に与えられるなど、関東の中では織田氏と関わりの深い上野国。その戦国時代~江戸時代の歴史を辿る展示です。鎧や兜、書状を始めとする古文書など、出品資料もバラエティに富んでいてとても充実した展覧会でした。5月13日まで。図録あり。

    • LIXILギャラリー「ニッポン貝人列伝 -時代をつくった貝コレクション-」

      LIXILギャラリー「ニッポン貝人列伝 -時代をつくった貝コレクション-」観てきました。明治時代に始まった日本における近代科学としての貝類学は、科学者とコレクターによって牽引されてきました。今回の展覧会は彼ら「貝人(かいじん)」の事績をコレクションと併せて紹介するものです。会場はとてもコンパクト(写真撮影可・フラッシュ禁)。美しい貝殻。コレクターのプロフィールはパネルで紹介されています。宮沢賢治『猫の事務所』で「ベーリング地方の有力者」として名前が出てくる「トバスキー」「ゲンゾスキー」の元ネタになった人なんだとか。この人の標本は陸前高田の博物館に所蔵されていたのとことで、読んだ瞬間「あっ…」となりましたが、文化財レスキューによって復元、それを機に鳥羽源蔵の業績も再評価されつつあるとのこと。会期は5月26日までで、入館無料・図録あり。貝の美しさはもちろんのこと「貝人」たちのプロフィールもとても面白くて、感動のある展覧会でした。上京する機会があるならちょっとだけ時間を作ってでも行ってみる価値ありです。おすすめ!

  • 27Mar
    • 国立科学博物館特別展「人体」

      来たよ。開幕最初の日曜日ということで、春休み前でもあるしそんなに混雑はするまいと思ったら大盛況でした。いちばん身近なものでありながら、実はわかっていないことが(の方が?)多い人のからだ。探求の歴史や、現在分かっている人体の構造、各々の役割などをパネルや標本を通じて学べる展覧会です。前述の通りけっこう混雑していたので、順を追ってゆっくり展示を見るという感じではありませんでしたが、それなりにしっかり見られるものは見られたし面白かったです。臓器や神経系の標本を魚類・両生類・爬虫類・哺乳類と並べて進化の歴史を示した展示があり、両生類担当がオオサンショウウオで「なんでよりによって…」と嬉しいような悲しいような複雑な気持ちになりました。両生類中では世界最大の種ですから展示しやすいんですねきっと。骨や筋肉、臓器などが発した物質が他の器官に影響を及ぼす様子を音やイルミネーションで表現した「ネットワーク・シンフォニー」はパネル展示も見やすくてとてもきれいでした。自分の体の中でもこんなことが起こってるんだな~と創造すると、自分の体を大切にしようという気持ちになります。あと運動大事。すごく大事(笑)。6月17日まで。

    • 府中市郷土の森博物館特別展「徳川御殿」

      「徳川か~江戸か~近世だしな~」とぐずぐずしていたところ「戦国期の文書も出てましたよ」と教えてもらい駆けこんだ次第。気がついたら最初で最後のチャンスが最終日でした。府中にはかつて、家康・秀忠・家光の三代にわたって鷹狩や遊覧の際に利用したとされる「御殿」と呼ばれる施設がありました。現在は史跡に指定され、調査が進められています。今回の展覧会では、小田原北条との戦いから江戸時代中期までの文献史料・出土遺物などを通じて府中御殿の成立や府中の激動の歴史を辿りました。小田原攻めに関する文書や、府中御殿の成立が豊臣秀吉政権の頃にさかのぼることを示す史料などが見られたほか、小田原北条氏の支城や関東の他地域の「御殿」からの出土品なども展示されていて勉強になりました。図録あり。公園の梅林はまさに今が盛りでした。府中駅前の八幡太郎義家さん。

  • 18Mar
    • 明治大学平和教育登戸研究所資料館「科学技術と民間人の戦争動員」

      3月10日、特別展「科学技術と民間人の戦争動員」の関連企画として登戸研究所に勤務していた方を交えた座談会が開催されました。お話を聞かせてくれたのは、学校を卒業してすぐ研究所に勤務して風船爆弾の試射にも参加した太田圓次と、偽札用紙の製造を担当していた岸井三治氏のお二方。勤務のきっかけから、生田地域の移り変わり、研究所の思い出など、いろいろ貴重なお話でした。会場となった中央校舎からの眺望。高台にあり、電波兵器の研究に適していたとされます。特別展「科学技術と民間人の戦争動員」は通路を使ってのパネル展示。登戸研究所というとなにやらおそろしいイメージがありますが、そこで勤務していた人たちの中には専門の研究者ばかりではなく「近所に研究所ができたから」とか「給料がよかったから」「農家の次男坊で働き口がなかったから」といった近隣の住民もたくさんいて、現代の企業や工場とあまり変わりません。中には「書き初めを見た研究所員から誘われた」という人も。おやと目を引いたのがシャープの元副社長・佐々木正氏のコメント。電波兵器の研究をしていた氏は、研究所が疎開先していた諏訪で終戦を迎えたとき証拠隠滅のために機材を諏訪湖に沈めたといいます。ということは「諏訪湖の水ぜんぶ抜く」をやったらいろんなものが出てくるのか…。

  • 16Mar
    • 世田谷美術館「ボストン美術館 パリジェンヌ展」

      世田谷美術館で開催中の展覧会「ボストン美術館 パリジェンヌ展」を観覧してきました。のこのこ。19世紀末から現代にかけて、パリに生きた女性「パリジェンヌ」の姿をファッション・風俗などの視点から明らかにしています。出陳されている資料も本物の衣装やモード誌のイラスト、絵画など多種多様。目の保養になりました。特に印象に残ったのがあんまりきれいすぎてポストカード買ったこれ。「ヴィンチェスラヴァ・バーチェスカ、ユニヤヴィッチ夫人」。ナポレオン皇妃ウジェニーお気に入りの画家であるフランツ・クサーヴァー・ヴィンターハルターの作品で、ほぼ等身大の肖像画です。解き流した艶やかな髪に大きく開いた豊満な胸元など、改めて見ると相当になまめかしい。ドレスのサテンシルクの光沢がとても素敵で「こういうの描きたい…どうやったら表現できるんだろう…」と何度も何度も戻って見返しました。記念写真スペースも。うふ。美術館のある砧公園は梅が満開でした。

  • 09Mar
    • かながわブランドモニター研修会

      神奈川ブランドモニターの研修会に行ってきました。かながわブランドとは、数ある神奈川県の農水産品や加工品の中でも品質や供給が一定レベルに達していると認められたもので、平成29年10月11日現在で61品目、98の産品が登録されています。今回の研修会では昨年の1月に新しくかながわブランドに登録された「湘南はまぐり」や、ブランド登録をめざす「かながわ鶏」などについて、生産者さんのお話を伺いました。湘南はまぐり。藤沢の近海で獲れるそうです。すごく大きい。そしておいしい!資源の保護や品質の保持のため、基準に満たない稚貝は獲らないとか、貝の品質を落とす「ベロ切れ」という現象を防ぐために底曳きの籠をゆっくり引くなどいろいろな工夫をされているそうです。種類は「チョウセンハマグリ」といい、その名前から「外国産なの?」と思う人もあるそうですが(実際会場からも『えっ』という声が)、日本で繁殖・生産されている種類だそうです。生産者さんの解説によれば「ホンハマグリ」という内湾性のハマグリは桑名などごくごく一部の地域でしか獲れないとのこと。チョウセンハマグリは外洋性で、横から見るとこちらは細身、ホンハマグリは丸いという違いがあるそうです。この前日にサントリー美術館で貝合わせの貝を目にしていたので「その話先に聞きたかったと思いました。次回はチェックする。こちらは湘南ゴールド。そろそろ県内のデパートや直売所に出回ります。そして今回のもうひとつの柱が「かながわ鶏」。神奈川県初の地鶏です。歯ごたえとうまみがあってすごくおいしい鶏さんでした。ありがとう鶏さん。ありがとう養鶏農家さん。黒地に白いまだら模様がすごくかわいらしいので「将来的普及したらヒヨコから育ててみたいな~。かわいくておいしいとか最高じゃん」と妄想したんですが、このかながわ鶏、おかあさんは「岡崎おうはん」という種類でおとうさんはシャモ(にもいくつか系統があるらしく、これは833)。漢字で書くと軍鶏。…食べ頃になっても勝つ自信がありません。とはいえ味はホントに太鼓判なので、よかったらこちらのサイト http://kanagawa.lin.gr.jp/top-1.html をご覧の上、ぜひ召し上がってみてください。

    • 映画三昧。

      ファーストデイその他を活用して「さよならの朝に約束の花を飾ろう」「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」「シェイプ・オブ・ウォーター」を鑑賞してきました。「さよなら~」は不老長寿の少女と、彼女に拾われた人間の孤児の物語、「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」は若き空海が唐のを脅かす怪異に迫るミステリー、そして「シェイプ・オブ・ウォーター」は人間の女性と半魚人の物語…と、それぞれ親子の情愛、君臣間の敬愛、そして男女の恋愛と、種類は違えどいずれも「愛」がテーマの作品。アカデミー賞を獲得した「シェイプ・オブ・ウォーター」は、「『パシフィック・リム』のデルトロ監督の作品か~」と軽い気持ちで観たらいろいろびっくりしました。観終わってすぐは「なかなかコアな性癖をお持ちで…」で思考停止してましたが、恋愛のプラトニックではすまない部分を描く上で必要だったのだと思います。だからといって別れの予感に涙するヒロインを尻目にごはんに夢中というのは男としてどうかと思うけどね! 

    • サントリー美術館「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」

      2月14日から開催中の展覧会。今年のサントリーはこれと夏に琉球王朝、秋には醍醐寺の展覧会があるから友の会にも入った! 準備万端だよ!戦国の世が終わりを迎えた江戸時代初期。戦国の武家文化とも、後の華やかな元禄文化とも違う寛永の文化を紹介。小堀遠州・野々村仁清・狩野探幽の三人を中心に据えて紹介する構成がおもしろかったです。禅宗寺院の障壁画で観られるようなダイナミックな作風とはまた違った優しいおもむきの障壁画や、明るく繊細な色彩の茶器など、見慣れた戦国や禅宗文化とはまた異なる雰囲気の作品に触れることができました。

    • 國學院大學博物館「吉田家:神道と典籍を伝えた家~國學院大學図書館所蔵吉田家旧蔵資料~」

      寒の戻りですごい寒かった。國學院大學博物館で開催中の企画展「吉田家:神道と典籍を伝えた家~國學院大學図書館所蔵吉田家旧蔵資料~」を見学してきました。吉田家は代々京都の吉田社の神職を務めてきた一族で、室町時代に登場した吉田兼倶が日本古来の神道を再編して「吉田神道」を大成させたことから神道界で大きな影響力を持ってきました。今回の展覧会は吉田家の歴史と、家業として継承されてきた神祇故実にまつわる史料、また吉田社が中世から近世に移り変わる社会の中でどのような活動をしてきたのかを國學院大學図書館の所蔵史料から紹介しよう、という内容。吉田家が所蔵していた古典籍はもちろん、地方の神社に対して位を授けた際の史料や金融業を行っていたことを示す帳簿など、神社の俗な活動も垣間見られておもしろかったです。9割が文字史料なので、これくらいのボリュームがじっくり観るにはちょうどいい規模だと思います。常設展も考古学や神道、折口信夫などいろいろなテーマの展示があっておもしろいので、ぜひぜひお運びあれ。4月15日まで。(入館無料)4月19日からは新しい企画展「國學院大學図書館 春の特別列品 ―久我家の明治維新― 」が始まります。宇宙印で有名な久我家の史料を、幕末中心に紹介するという異色の展示。こちらも期待大です。

  • 06Mar
    • 京都旅行最終日。

      京都旅行最終日は「京都府立京都学・歴彩館」へ。29年春に府立総合資料館から機能を引き継いでグランドオープンしてからは初の訪問です。久しぶりの北山は寒かった! 書庫から写真帳を出してもらい、半日かけて閲覧。たまに地元・相模国に関連する史料が出てきたりしておもしろい…ですが大体は何が書いてあるかわからない; (お寺の史料だからね)半日かけて古文書の写真帳をめくったあとは近くの古田織部美術館で特別展「織部はキリシタンか?」を観覧。茶道具(キリシタン・南蛮意匠の茶道具が目新しくておもしろかった)や新出の高山右近書状などの古文書を堪能しました。眼福眼福。日も傾いてきたのでそろそろ京都駅へ。JTBのロボホンくんとはここでお別れ。今回の「ロボ旅」は実証実験も兼ねているとのことでしたが、定番ツアーになったらまた利用したいです。駅前のペンギンともさよなら。またくるね。ひさしぶりの京都一人旅、いい休暇になりました。

  • 04Mar
    • 京都国立近代美術館企画展「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」

      東山の駅を降りて、ポスターに導かれるようにゴッホ展へ。日本美術から影響を受けたゴッホと、彼の作品に刺激を受けた日本の画家たちの作品や浮世絵を通じて、ゴッホと日本との関わりを紹介するのがテーマです。特別にゴッホが好きでも興味があるというわけでもなく、ただ「せっかくの機会だし」という、この展覧会を心待ちにしていたファンの方には伏してお詫びするしかないにわかそのものの私でしたが(そういう層は一定数いるので会場はかなり混んでた)、本物の迫力に圧倒されて会場を出るころにはすっかりゴッホのファンになっていました。←やっぱりにわかだってあの「ザ・油絵」な質感は印刷じゃわからなかったもん。あのビビッドな色彩は(以下同文)。行ってよかった。いいもの観せてもらいました。併設のレストランで早めのお昼。おいしかった!