韓国が中国に接近する理由
経済規模と産業構造に利点
日本外しで消極的な選択も


韓国の朴槿恵大統領が6月27日に中国を訪問し、習近平主席らと会談した。
韓国が中国を相手にするのは、第一に中国経済の拡大に魅力があるからだ。
経済関係を深めるのはメリットがあるからで、相手国が成長しているほど
自国経済圏が拡大する。
中国経済の規模が拡大しているだけではない。
韓国の優位な産業構造ももう一つの要因だ。
韓国にとって、相対的に優位なのは家電、自動車である。
この点で、中国はくみしやすい相手だ。
現代自動車やLGのトップが日本に来て経済協力というのは
考えにくいが、中国ではありえるだろう。
これが第二の要因だ。
第三に、政治的に日本を避けたいというのもあるだろう。
その結果、消極的に中国が選ばれているということもある。
また、韓国は中国とともに、TPPに不参加だ。
日本のTPP参加で、米韓FTAで獲得した韓国の米国市場での優位性が
なくなるので、その代償として中国との経済連携を選んだともいえる。
日本の取るべき道は簡単だ。
経済学のセオリー通り、適切な金融政策の下で自由貿易圏を拡大していけばいい。

(…高橋洋一「日本の解き方」より抜粋)