「どうも、こんにちはっ!お久しぶりでしたねぇ~お仕事忙しかったんですか?」
いつも人懐っこい笑顔で話しかけてくれるのは、店主のハチローさん。
自分の名前をそのまま店名にした「ハチロー」は、美味しい手作りの洋食店
しっかりものの奥さまと二人で営んでいるお店は、私にとって、こころのオアシスになっている。
何よりも、頑張りぬいて心身共にヘトヘトになった時、温かい手料理とおもてなしが身体の中にじわ~っと、沁みこんでいく。
今では、「よく頑張ったね!」と褒めてくれる東京のお父さん?(本人はお兄さんといっている)のような存在になっている。
休日は、いつもノーメイクにジーンズで気軽にいけるお店で、ランチはご飯、味噌汁、お新香、煮物にメイン料理がついて700円とリーズナブルな価格が魅力的。
お勧めは、さかなのフライ定食。
音楽家の細野春臣さんが娘さんとよく行くお店で、さかなのフライ定食が雑誌に紹介されたほどだ。
ハチローさんの飾らない人柄とアットホームな雰囲気は、地元の皆さんからも愛されている。
昨日、久しぶりに寝起きのまま顔を出すと、いつものように厨房から飛び出てきて、娘の帰りを待っていたかのように弾んだ声で目を細めて話しかけてくれた。
そんなハチローさんを私は、こころの底から尊敬している。
一年で店を休んだ日は、お正月の2日間くらいしか記憶にない。
後は、ゴールデンウィークやお盆も休まずに年中無休で仕事をしている。
お客さまの気持ちを汲み取って、毎日店を開けることに拘っている。
そして、どんなに忙しくなっても、笑顔とひと声をお客さまに絶やしたことはない。
接客業として当たり前のことだけど、当たり前のことを軽視して、顧客満足度を高めるために、料理やその知識を学ぶことに力を注ぐあまり、大切なことを見失っている店が多いと思う。
「自分がやりたくて創めた店だからね。お客さまに来ていただくことが何よりも有難いのよ。でもね・・・毎日洋食は体に悪いから、たまに来てよね。」
体を左右に動かしながら、お茶目な顔で同情と笑いを誘うハチローさんの言葉は、私にとって何よりのご馳走。
土曜のランチタイムとあって店は満席になったが、帰り際、忙しい中厨房から出てきてハチローさんが言った。
「ゆっくり話せなくてごめんね。体に気をつけてお仕事するのよ!」
「ありがとう!その言葉、そのままハチローさんにお返しするわね!」
こころの休まる場所は、前向きなエネルギーを注いでくれる。
応援してくれる人がいると、挑戦する勇気が湧いてくる。
自分のオアシスをつくるコツは、「なんかいいなぁ~」を感じて行動すること。
そして、気軽に話しかける言葉を活用して会話をしてみること。
今日のひとこと!
挨拶の後に「ようやく春めいてきましたねぇ~」を使って話しかけてみよう!