オリエント=日の昇る方向(ラテン語)メソポタミア・エジプト・小アジア・地中海東岸・イラン地方
1 メソポタミア=川の間の地域(現イラク) ティグリス・ユーフラテス川
シュメール人の文明 前2700年頃 都市国家ウル・ウルク
楔形文字を使用、粘土板に刻む(英ローリンソン解読)
六十進法・太陰暦使用
洪水伝説「ギルガメシュ叙事詩」
アッカド人 前2300年頃 サルゴン1世 メソポタミアを統一
ウル第三王朝 前2100年頃 最古のウル=ナンム法典制定
ジッグラト(聖塔)建設
古バビロニア王国(アムル人)前1900
ハンムラビ王 メソポタミア統一
ハンムラビ法典…同害復讐・身分法の原則
2 インド=ヨーロッパ語族の侵入
ミタンニ(フルリ人)…メソポタミア北部 アッシリアを服属させていた
ヒッタイトによって滅亡(BC14c)
カッシート…メソポタミア南部 前16c~前12c頃までバビロニアを支配
ヒッタイト…前16c頃 都:ハットゥシャ(現在ボアズキョイ)
世界初、鉄器を使用 古バビロニアを滅ぼす
BC1286年 カデシュの戦い
(VSエジプト新王国ラメセス2世)
民族系統不明の「海の民」の侵入で滅亡
鉄器独占が崩れ、他地域へ拡散する。
海の民の正体…詳細はよくわかっていない。様々な民族からなる混成戦闘集団。
この時期(BC12世紀)に古代ギリシア文明、ヒッタイト、
ミタン二が崩壊し、エジプトも弱体化を招いた原因とされる。
旧約聖書にもイスラエルの民とペリシテ人の抗争が描かれるが、ペリシテも海の民の一派か。
3 古代エジプト(ハム系民族)
前3000年メネス王がナイル川流域のノモス(村落)を統一
「エジプトはナイルの賜」byヘロドトス
増水期 6~10月 減水期 10~2月 乾燥期 2~6月
雨季と乾季があり、雨季にはナイル川が緩やかに水かさを増していき、氾濫する。この際、上流から肥沃な土が運ばれて来ることで、Bの地点が農業に適した沃土となり、潤ったことから「ナイルの賜物」と言った。 ナイル川周辺に人が暮らし、西は広大な砂漠となっている。
古王国 都:メンフィス ピラミッド建設(ギゼのクフ王のが最大)
王=ファラオ「大きな家」の意…太陽神ラーの子・神の化身とされる ※最もピラミッドが建設された時代である。人には魂と精霊があり、精霊の器としてミイラが作られる。
中王国 都:テーベ (第11王朝~12王朝)
BC17c 遊牧民ヒクソスの侵入で滅亡(印欧語族侵入と同時期)
新王国 都:テーベ…前16cにヒクソスを追放して建国
① トトメス3世 シリア&スーダンを征服 最大版図実現
② アメンホテプ4世(前14c第18王朝)宗教改革 唯一神アトン保護
イクナートンと改名(アトンを愛する者)
テル=エル=アマルナへ遷都(アマルナ美術)
③ ツタンカーメン アモン=ラー神へ戻す 都:テーベ
④ ラメセス2世 ヒッタイトと抗争(カデシュの戦い)
アブシンベル神殿建造
新王国その後
BC12c 「海の民」侵入により衰退
アッシリアによって前671年征服される
エジプト文化:
・太陽神ラーを最高神とする多神教
→新王国時代には首都テーベの守護神アモン神と結びつきアモン=ラーに。
・霊魂不滅と死後の世界(オシリス神が支配する世界)を信じ、ミイラを造り、
「死者の書」を墓に副葬する
・文字
神聖文字(ヒエログリフ)=碑文、石棺などに刻まれる象形文字
民用文字(デモティック)=簡略化し、民衆が用い、パピルスに記録された
ロゼッタ=ストーンによってシャンポリオンが解読に成功
ナポレオンのエジプト遠征時に発見。ギリシア文字と併記されていたことで解読に成功。
上段に神聖文字、中段に民用文字、下段にギリシア文字が書かれる
・実用的学問の発達:灌漑農業に必要な測地術、天文学、幾何学など
十進法・太陽暦の使用