どれだけ苦しくても
どんなにつらい罰当たりの人生の末期であっても、その苦しみとつらさから一刻でも早く逃げようとしても、肝心の最後の行動を人間の本能というものが邪魔をして行動できないように仕向けられている。
たぶん
諦めて自らの手で早くこの世から逃げ出そうとするのを、おそらく本能に阻止されている。
恐怖とか無念とか
他にも俺はもう皆目無くしたが食欲とか性欲とか…楽しいことや好きなことに多大な欲望を抱くのも、たぶん誰もが自分の苦しいつらい境遇に耐えきれなくなった最後の瞬間に、この世離れないように、恐怖とか無念とかの本能という余計な機能がしゃしゃり出てきてしまう。
本来ならもう
いくら以前は美味しいものが大好きだとか、可愛い綺麗な女の娘アイドルや女優に夢中になって生きてきたが、今はもうそういう楽しみだとか嬉しい気持ちにはならなくなって、自らの苦しみとつらさしか感じられなくなってしまった。
それなのに
そんな状況なのに、それでもまだ本能というやつは空腹感も消えないし、喉の乾きも耐えることもできないし、毎回ほんの僅かな白米と梅干しだけでも食うとまだ生きて意識が戻るし…最後の行動を取らせないと、本能のヤツに邪魔されて、ほんの僅か食べただけでも便意と尿意は覚えてしまうし、今日もまた苦しみとつらさで延々と無駄に生きさせられている。
お願いだからもう
解決出来ない人生の末路を延々と苦しんで罰を与えるのは。どうか許して下さい、頼むから、お願いだから苦しみ抜いて死ぬなんて、もう勘弁してくれ。