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"和食;日本人の伝統的な食文化"は、
平成25年12月にユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、
和食をつくる際に欠かせない道具が"包丁"です。
今回は、世界からも注目されている
"包丁"に焦点を当ててお伝えしていきます。
"包丁"は刃物ですが、
刃物の起源は、石器時代にまでさかのぼります。
石器時代には、石器や骨器で
刃物をつくって使用していたとされていますが、
青銅器時代、鉄器時代には、
その名の通り、青銅や鉄で
刃物がつくられるようになりました。
古墳時代から平安時代にかけては、
多くの刃物や鍛冶技術が発展しました。
日本独自の鍛冶技術や研ぎ技術は、
刀や剣の製作においても発展し、
その技術は日本刀に受け継がれています。
日本刀の特徴はその切れ味と硬さです。
海外の剣と比べると、
丈夫さやしなりの良さなどの
柔軟性が特徴としてあげられます。
日本人は比較的体格が小さく、力も弱いことから、
刃物に切れ味を求めるという傾向があるのではと言われています。
この日本刀の技術が
"包丁"にも使われています。
"包丁"は、古代日本では、
"刀子(とうす)"と呼ばれていましたが、
平安時代後期以降に
"ほうちょう"と呼ばれるようになったようです。
"包丁"は本来は「庖丁」と書きますが
「庖」とは料理人のことを指し、
「丁」は紀元前の中国戦国時代に
魏の国王の惠王に仕えた職人の名前とされています。
「庖丁」さんは『荘子』に登場する
伝説的な名調理人だそうで、
何十年も包丁を研ぐことも刃こぼれさせることもなく、
数千頭の牛を見事にさばいたという記述が残っているそうです。
この「庖丁」さんが愛用した刀が
「庖丁刀」となり、
その後、省略されて"包丁"と
呼ばれるようになったといわれています。
中国でも"包丁"と呼んでいるかというとそうではなく。
日本だけが調理に使う刃物を
"包丁"と呼んでいるそうです。
現存する日本最古の"包丁"は、
奈良県の「正倉院」にあり、
奈良時代に使用されていた物と推測されているそうです。
現在の"包丁"とは違って、
日本刀のように細身で長い柄が付けられているそうです。
平安時代に、中国料理が伝来したことで、
日本の調理方法も変化を遂げたそうですが、
当時、宮仕えの料理人達は、
食材の切り口や盛り付け方の美しさが求められたことから、
包丁さばきを鍛えるようになったそうです。
この頃から料理人達には
様々な種類の"包丁"が支給されるようになった
と伝えられており、
食材によって"包丁"を使い分ける文化も生まれました。
さらに、儀式に用いられる"包丁"も誕生しています。
今回の内容はいかがでしたか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



