このブログに会いにきてくださり、ありがとうございます。
月曜日は、みっけシリーズをお届けしています。
日本には、たくさんのことわざや四字熟語がありますよね。
その中でも、今回は、
「一期一会」という言葉に焦点を当ててお伝えしていきます。
「一期一会」という言葉は、
千利休がのこした言葉に由来していると言われています。
千利休の弟子である山上宗二が
自身の著書の『山上宗二記』の中で、
「路地ヘ入ルヨリ出ヅルマデ、
一期ニ一度ノ会ノヤウニ、
亭主ヲ敬ヒ畏ベシ」という一文を、
千利休の言葉として記しているそうですが、
この言葉から、江戸時代に井伊直弼が
「一期一会」という造語をつくって、
自身の著書に記したそうです。
茶道においては、
「その時の茶会に臨む相手との時間は
たった一度きりのものなので、
その瞬間を大事にしましょう」
という意味で用いられますが、
一般的には、「一生に一度だけの機会」
「人との出会いを大事にしましょう」
「いまこの瞬間を生きる」という意味で使われたりしますね。
みなさんも、一度は聞いたことがあると思いますし、
使ったこともあるのではないでしょうか。
千利休が生きた時代は戦国時代という
自分もいつ死ぬかわからないし、
いま会っている人とも
次に会えるかどうかわからないような時代だからこそ
「一期一会」を心がけることを提唱したのでしょう。
きらびやかな物に囲まれて
豪勢な食事をしたりという
贅沢をするということよりも、
無駄なものをそぎ落とした空間で、
そこに集まったみなが、
五感を研ぎ澄まし、
自然の音に耳を傾け、
匂いや空気管を感じたりしつつ、
亭主のもてなしを心から楽しむ
というのは、
何よりもの贅沢だったのではないでしょうか。
そして、そのような時間を持つことが、
戦乱のなかで気を養い、心をととのえることに
つながっていたのではないでしょうか。
そう考えると、
「一期一会」というのは、
自分と他者との出会いや時間を
大切にするということだけでなく、
その瞬間の自分と共にいるということでもある
と言えるでしょう。
今回、この言葉を選んだのは、
主宰者ひろから紹介してもらって観た映画の中に
「一期一会」という言葉が登場したからです。
茶道に関連する映画でしたが、
同じ瞬間は二度と来ないということを
改めて思い出すことができました。
面倒な作業をしている時も、
いつもと同じような何気ない時間も、
もうこの瞬間は一度きりだと思うと、
その時間を慈しんで過ごすことができています。
今回の内容はいかがでしたか?
「一期一会」のような先人の言葉は
わたしたちの宝物と言ってもいいでしょう。
何か自分に必要な言葉が欲しい時は、
先人の言葉を探してみると、
しっくりくる言葉が見つかるかもしれませんよ


