この記事は私が音大でやっている授業内容の1部分を
学生の予習、復習の目的でこちらのページに記載しています。
(譜例はクリックすると大きく表示されます)

How to Compose =作曲の仕方

このクラスは
・作曲の方法(作曲法)にはこんなのがあるよ・・・とか
・こういう方法を使うと効果的だよ・・・とか
・これは知ってると便利だよ・・・とか
・これを使うと早いよ・・・等

といった、作曲に関する情報や知識の「カタログ」
といった趣の授業内容になっています。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


今回は前回に続き、Form(構成)のお話

ジャズを演奏するときに必要な技術として、
「構成をキープする」
というものがあります。

酒バラは酒バラ、枯れ葉は枯れ葉の「構成」を
「守り」ながら、あるいは「利用」しながら、
自分自身の創造物を演奏します。

すなわち、他人の作った「曲」という「枠」を借りて、
自分のオリジナルを(即興で)作る行為、それが「アドリブ」
という訳です。

枠の使い方、というのは、実は、
コード進行やスケールなどと同等に、
あるいはそれ以上、重要な役割を持つものなのです。

今回はAABAという「枠」を紹介します。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

ジャズで演奏される曲の構成を(おおまかに)みてみると、
『AABA』と
『ABAC』と
『それ以外』
の3つに分類されると思います。


その中のAABAは作曲を学ぶときに、
第一段階になりうる、

重要な「構成」

なのです…


これがAABAです

A8小節
A8小節
B8小節
A8小節

こうすればもっとわかりやすいかな?

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これが「枠」
です。
16個のマスに、モチーフを入れていく訳です。
モチーフというのはメロディの最小単位です。



AABAは全部で8小節が4回=32小節。
そのうち、Aが3回出てきます。

Aという8小節と、
Bという8小節の、
合計16小節を作れば、
それで1曲完成です。

8小節のメロディを
2個作ればいいのです。

どうですか?
ちょっと整理されたと思いませんか?


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

少し脱線を・・・

これは僕の体験ですが、

初めは、どうしても「名曲」を書きたくなるんです。

自分が今まで聞いたたくさんの「名曲」
それらが頭の中にデータベースとして蓄積されています。

その無尽蔵の情報を無理矢理引っ張りだして、
切り貼りして、強引につなげ合わせて・・・

結局分けわからなくなってしまう・・・

そのうち8小節や、4小節の曲の断片だけが、
どんどん残っていく・・・

「どうやったら、1曲完成するのだろう?」

「完成するって言うのは偶然の産物か?」

「やっぱ、作曲って天才たちの特殊技能なのか?」

などなど・・・
ずいぶん長いこと作曲については悩んだものです。


僕が作曲の勉強をするにあたって、とりあえず着手したのは、
「曲を完成させることを目的にする」
ということです。

何でもいいんです。

とにかく、1曲作ろうぜ!
ということです。

小学校のときにお手本の漢字の上になぞり書きしたような・・・感じ。

曲の形を作る練習するというとこから始めましょう。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


まずは4つのモチーフをAABAの枠にはめる練習をしてみましょう!
先ほど述べたように、モチーフというのはメロディの最小単位です。

モチーフの作り方をやる前に、「並べる」という「行為」を体験してみましょう。
作曲(compose)というのは、


【動】 【他】
1a 〈集められた素材が〉〈ものを〉構成する,〈…の〉基礎をなす.

という意味です、から・・・

「作り出す」や「生み出す」物ではないという事に注目しましょう。


こんなことから始めます。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




モチーフは次の4つです。




□○△☆

この4つのモチーフをAABAの枠にはめてみてください。.



例えば・・・





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など・・・

このように図形を並べてみるのは、
一つの思考実験としてやってみる価値はあると思います。

並べ方を見て、
「ああ~ここでもう一回☆を入れたら全体的に多すぎるかなあ?」
とか
「△△☆△」って4小節でAABAになってるぞ!ん~~~深い!」
なんてひとりごとでもいいながら・・・

並べることの面白さ、を少しでも解ったら、OK!

ちなみに上記の譜例はとても有名な曲のモチーフ配列を示したものです。

何という曲かわかりますか?

答えは、次回へのお楽しみといたします。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

人間というものは悲しくもおもろい生き物で、
何かにつけ、法則を見いだそうとします。

(・ω・)/

こんなものが「顔」に見えるなんて・・・
と、いうとこがそもそも人間の性「サガ」

寝てる時、天井の節が・・・人の・・・か・お・に・・・

小学校のある日・・・

俺「今日は必ずこの白い線を踏んで学校まで行こう!」
俺「よーし、ええ感じや!もうちょっとで学校やでー、あ!あんなとこで切れてる・・・」
俺「まあええわ、そこからはこの道路の割れ目を利用して・・・と」

てな感じで、子供のころから大騒ぎ~!

今の世間を見渡しても、大変ですよ~大人は・・・
「規則です!いやそれは規則に無いです!」
ってどっちやねん!


子供の頃・・・
なんでこれが音楽に聞こえるんやろ?
って思ったことがあります。

雨だれの音・・・
踏切・・・
ワイパー・・・
電車の線路の継ぎ目・・・
時計の音・・・
心臓・・・?


その通り!
人間はその中に「法則」を、「本能」として見いだしてるのです。
音楽とはその「本能」利用して、具現化したもの、といえるでしょう。
そうでなければ、みんなの共通のメディアとして互換性がなくなります。
日本人にはブルースが解らなく、
アメリカ人には邦楽が解らないなんてことはありませんよね?

と、まあ難しい話はこのへんにして、

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

今回のポイントは「枠」の使い方導入編でした。
次回は□○△☆にあたる部分に、音符を入れてみましょう。




ここでお知らせを!!!


11月2日@洗足学園大学シルバーマウンテン1F
道下和彦 黒瀬香菜 須藤満 菅沼孝三
18:00開場//18:30開演
2000円!
まじこんな素敵なメンバーがあつまってこの値段なんて安すぎです、見なきゃ損すぎる!
お見逃しなく!

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