記事入力 : 2012/11/19 08:09

 韓国や中国を蔑視する発言を繰り返し、批判を呼んでいる石原慎太郎・前東京都知事(80)が今月13日に結党した「太陽の党」と、日本の次期政治リーダーに挙げられる橋下徹・大阪市長(43)が率いる「日本維新の会」が合流を決めた。石原氏と橋下氏は40歳近く年の差があるが、旧日本軍従軍慰安婦の強制動員を否定し、平和主義を規定した憲法9条の改正や破棄を訴えるなど、共に極右的な主張を展開している。


 石原氏と橋下氏は17日に大阪市内で記者会見し、太陽の党が解党して日本維新の会へ合流すると発表した。代表に石原氏、代表代行には橋下氏が就任した。石原氏は15日、河村たかし名古屋市長率いる「減税日本」との合流方針を発表したが、橋下氏側が難色を示したことから白紙に戻した。


 石原氏はこれまで、原発維持、環太平洋経済連携協定(TPP)参加反対、消費増税賛成など、橋下氏とは正反対の政策を主張してきた。だが、石原氏は実質的に自身の公約を放棄し、日本維新の政策を受け入れた。大阪で支持を集める橋下氏と東京で人気の高い石原氏が手を組んだことで、維新が次期衆院選で第3党に浮上する可能性が高まっている。


 石原氏は、次期衆院選で単独過半数に至らない第1党が確実視される自民党と連立し、首相の座に挑戦する見通しだ。石原氏は自民党出身で、長男の伸晃氏は最近まで自民党幹事長を務めていた。石原氏は安倍晋三・自民党総裁と極右的な理念を共有している。


 読売新聞が16-17日に全国世論調査を実施し、衆院比例選の投票先を調査したところ、日本維新の会(8%)と太陽の党(5%)を合計すると、自民党(26%)には大きく及ばないものの民主党(13%)と並ぶとの結果が出た。野田佳彦首相は両党の合流について、重要な政策で一致しないままの合流は「野合」だと批判した。朝日新聞など日本の主要メディアも、政策の異なる両党の合流には問題があると指摘している。


 東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版