いのまたなおひこNZで死んだクジラ、確認過去3回の珍種だった


 2010年12月にニュージーランド北部の海岸に打ち上げられて死んだ2頭のクジラが、過去140年に3回しか確認されていない珍種であることが分かった。
 
 同国の研究チームが科学誌カレント・バイオロジーに発表した。
 
 2頭は、メス(体長5・3メートル)とオス(3・5メートル)で、親子とみられる。当初は別の種類とみられていたが、同国周辺に生息する13種類のクジラの遺伝子と比べた結果、トラバースオウギハクジラ(別名バハモンドオウギハクジラ)と判明した。歯がトランプのスペードの形に似ている。
 
 トラバースオウギハクジラの全身が確認されたのは初めて。これまでは、1872年に歯の付いた下あごの骨と、1950年以降に頭蓋骨2個が見つかっただけだった。確認例が少ないのは、ふだんは深海にいて海面に現れることが少ないためとみられている。
 
(2012年11月10日13時50分  読売新聞)